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2008/08/12

国立博物館「対決 巨匠たちの日本美術」に見る<編集>の面白さ

8月17日(日)で終わってしまいますが
上野の国立博物館で「対決 巨匠たちの日本美術」という特別展が開催されています。

この特別展は編集に関わるすべての人にオススメします!
オススメできます!
紹介文から引用すると。
同門から出て異なった作風を開拓した鎌倉時代の「運慶vs快慶」に始まり、室町時代の代表的水墨画家雪舟等楊と彼に私淑した雪村周継、安土桃山時代に天下人の御用を争った狩野永徳と長谷川等伯など、中世から近代までの日本美術史に名を刻む巨匠たちを、2人づつ下記12組とし、名品を対決させる形で紹介いたします。

その関係は、同時代に競い合った文字通りの「対決」だけでなく、弟子と師匠の関係、一方が一方に私淑する関係など様々ですが、広い意味でライバル意識があったととらえ、「対決」としています。互いの作品を比較して見ることで、巨匠たちの優れた個性にふれていただければと思います。
 運慶 vs 快慶
 雪舟 vs 雪村
 永徳 vs 等伯
 長次郎 vs 光悦
 宗達 vs 光琳
 仁清 vs 乾山
 円空 vs 木喰
 大雅 vs 蕪村
 若沖 vs 簫白
 応挙 vs 芦雪
 歌麿 vs 写楽
 鉄斎 vs 大観

と巨匠たちの対決で展示されています。
編集として優れているのが、
いままで一つ一つの作品をありがたがって眺めて来た目に
時代背景、ライバルを並べて比較することで
巨匠が何を意識し、何を変えて作品を創ってきたかが
見えるようにしていることです。

これは、本当に「目から鱗」の編集力です。
社会に新たな「point of view」を提供することに
あこがれを持っている私としては、
本当に感服しました。いい企画です。

一つ一つの対決にいろいろ書きたいことはありますが、
何よりも「この企画の切り口」
「作品の真実を浮かび上がらせた視点」は
ある意味、巨匠を超えてますよ。すばらしいです。嫉妬します。
企画者は誰なんでしょう?