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2014/05/21

協業するときも、広告するときも、企業は“できること”よりも“哲学・思想“が問われている。


企業でも個人でも、一緒に何かに取り組むときに、思想や価値観がマッチすることが、ますます重要になっています。

例えば、
・労働人口が減少するから→生産性を上げなくちゃ・より人生を楽しむために→生産性を上げなくちゃ
は、やることは一緒であっても、背景や思想はまったく異なります。仮に上記2つの考えに至った会社が、生産性向上を協力して行ったら、どうでしょう?

価値観が異なるのだから、同じ「生産性を上げる」という目的でも、取り組む内容も異なってきます。前者は、他国との比較や日本全体の生産性を重視するため、労働時間を増やし、働く人に無理強いしても生産性を上げることを目指すかもしれません。後者では、労働時間を減らしても、より生産性が上がる方法を模索するでしょう。

次第に思想の違いから、ぶつかりあり、ほどなく協力関係は解消するでしょう。

一方で、
・より人生を楽しむために→生産性を上げなくちゃ・より人生を楽しむために→一人あたりの生産性を下げ、ワークシェアリングくを導入しよう
は、どちらも目指している世界観・価値観が同じために、実施しようという方法に違いはあっても、協力しながら生活を圧迫せずアウトプットが出せる働き方を模索していくでしょう。

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と書くと、今では「そりゃそうだ。」と思うでしょうが、従来ビジネスの現場では、背景や思想はどうでもよく、目の前のやることを効率的にやるための協業が当たり前でした。

「思想や企業の哲学なんかどうでもいいから、おたくは何ができるの?」という世界です。

従来は、価値観の対立がほぼなかったのかもしれません。効率的に仕事をする/企業を拡大することを目指し、利益を高める以外の価値観が、ビジネス世界ではほぼ存在しなかったから。


こんな時代がやってきていることを、全共闘世代の人たちはどう感じるのでしょう。

こんなに思想や価値観を企業も問われる時代になるとは? 広告のメッセージが、自社の思想や価値観が中心になるとは?
「売りたい」つまり「成長したい」ということと、「世の中をよくしたい」ということが、密接に連関していることが、はっきりしてきたということですね。そのふたつのことを同時に満たすのが、企業活動であり、ブランディングであるということです。
企業のそもそもの存在価値、哲学に世界的共感がないと、せいぜい一瞬の繁栄で終わってしまう。カスタマー(顧客、消費者)や、世界との「ロングタイム・リレーションシップ(長い関係性)」が構築できないのです。一見遠回りのようですが、社会内存在としてのブランドのビジネスにとって、いちばん重要なことのひとつです。それに、みんな気が付いた。
 ですから、1本のCMでも、トータル・キャンペーンでも、最近はちょっと新しい傾向のものがでてきています。いわば「哲学広告」とでも呼ぶべきものです。via.海外広告が「突然おしゃべりになった」わけ:日経ビジネスオンライン
時代は急には変わらないけれど、ふと気が付くといつのまにか大きく変わっていくものです。企業も哲学・思想が問われる時代。面白いじゃないですか。


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