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2011/12/31

2011年を振り返って。


2011年は、本当に密度が濃く、いろいろ考えることが多かった一年でした。
いままでおぼろげに感じていたけど、うやむやにしてきたことに対して、目を背けずに真っ向から対応することが求められた年でした。

地元が宮城県ということもあり、当事者としていろいろと対応もしながら、生き方の優先順位を再度見直すことができました。だから、震災は悪いことばかりじゃないですよね。僕は「転んでもただでは起きない」という言葉を信じています。

自分の信じる「楽しくたって仕事はできる」という仕事のやり方、雇わない雇われない「一人株式会社」という働き方。

金銭などの有形資産に重きをおく価値観から、信頼などの無形資産に価値観を置く古くて新しい経済社会。

blogや書籍などを通しての信頼の蓄積と、コミュニティの複数化、経済基盤の分散化を進め、次の社会に求められるライフスタイルの雛形を自分が実験台となって作っていくことに注力してきました。

もちろん、まだまだ途中ですが、来年も引き続き前に進んで行きます。急ぎすぎず、自分のペースで、飄々と続けていくつもりです。


一年で書籍二冊を出版することができました、二冊とも多くの人のご協力の上で実現できました。

よくある感謝の言葉ではなく、文字通り、不思議とチャンスが人に乗ってやってきて、掴んで動き出してみると、また次の人が答えを持ってあらわれるという感じでした。
そういう意味では6月の前に進む力。12月の顧客に愛される会社のソーシャル戦略の著者は、僕ではなくみなさんなんだと思っています。

本日、12月31日でどうやら37歳になったようですが、相変わらず年齢なんてどうだっていいと思っています。

来年も、いったい何が起こるのかわくわくしていますし、年連を重ねるにしたがって起こることが予想できてしまう人生を求めていません。
「前に進む力」にあった「人生は何があるかわからないから面白い」という言葉通りの気持ちです。

最後にBlogを読んでくさった皆様。本当に今年一年ありがとうございました。
皆さんからの反応をいただきながら、自分の思考をまとめていくのが本当に大好きです。
来年も頑張りますので、今後もご購読よろしくお願いします。




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2011/12/27

「顧客に愛される会社のソーシャル戦略」本日発売。テーマがバラバラの三冊を出版して見えてきた自分のテーマ

やっと三作目の本が無事出版できました。新大阪の駅の書店でさっそく買っていただいた方や、ネットで注文していただいた方からの報告をいただき、本当に感謝しています。


この年末押し迫った時期に、申し訳ございません。。。


出版にあわせて本日、TechWaveに寄稿をしました。書籍の付録に付いている座談会PDFもダウンロードできますので、ぜひTechWaveの記事も読んでみてください。本田さんからの一言紹介もうれしかったです!














書籍を三冊書いてみたことで、自分の著作の背景にある一本の線が、おぼろげながら見えてきた気がします。


■1冊目:「空気読み企画術」日本実業出版


「よい企画がよりよい社会を作る」というメッセージで、調査で見えてくる顕在ニーズではなく、商品が出されたら欲しくてたまらなくなるような潜在ニーズを掴んで企画する方法を書きました。


■2冊目:「前に進む力」ディスカヴァー・トゥエンティワン


「人生は設計できないから面白い」「完璧じゃなくてもいいから、前進しよう」というダグラスさんのメッセージや、人生をポジティブに生きる方法を伝えたかった本です。真摯に生きることで、周囲の人を幸せにし、仕事仲間をファミリーと思える僕にとっての目標のライフスタイルです。


■3冊目:「顧客に愛される会社のソーシャル戦略」技術評論社


ソーシャルメディアの本ですが、真摯に愚直に顧客に向きあう会社や社員が報われる時代が来たということをメッセージしたかった本です。組織のほうや上司を見て仕事をするのではなく、顧客のほうを向いて真摯に仕事する会社が増えれば、中で働いている人ももっと仕事が楽しくなるはずなのに!という想いを込めて書きました。


三冊ともテーマも書店で並ぶ棚もバラバラです。そのため、僕は一つのテーマで執筆している著者と違って、毎回いろいろなテーマで書いている印象だと思います。


しかし、どれもそのタイミングで僕がメッセージしたいことであり根底には一つの共通した流れがあります。僕は仕事も人生ももっと愉しんでいいもので、そうなることがより素敵な社会になる方法だ!ということです。そして、そのために自分ができることをコツコツと提示していこうと思っているようです。


派手じゃなくていいから、真摯に愚直に。
震災があったこの年、僕の中で大きくなった言葉は「真摯に愚直に」でした。
新作にもこの「真摯に愚直に」が貫かれています。


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2011/12/21

個人にとっても、企業にとっても「コミュニティ」がより重要に





月曜日は出版社ディスカヴァー・トゥエンティワンのパーティ、火曜日はTechwaveのパーティと続きました。どちらも、組織に関係する人々が集まり交流する素晴らしい会でした。


ディスカヴァー・トゥエンティワン・クリスマスパーティには、書店の方々、著者、そしてなんと読者代表まで集まって懇親会が行われ、企業を取り巻く人全プレーヤーが集まった形になっていました。感謝の気持ちとしての「おもてなし」、社員の方々の心遣い、参加する人たちが楽しめる出し物まで徹底されていました。


もう片方のTechWave大忘年会も、執筆している人、取り上げられている人、読んでいる人が集まった形でした。同じ興味や趣旨のもとに集まっているため、ネットワーキングも自然と行われる場でした。スタートは上記写真のように加藤順彦さんによる熱い「アジアのウミガメになれ!」のスピーチで、会場の熱を一気に上げていました。(漫才師もいまどき着ないピンクのスーツでしたが、スピーチの内容はさすが!)


どちらも素晴らしい「場」で感心していたのですが、背景には共通項があることに気がつきました。二社ともコミュニティを意識しているということです。


ディスカヴァー・トゥエンティワンでは「ブッククラブ」という本が好きな人たちが集う会員組織を持っています。著者が来て、読者に講演し交流するというリアルな場を積極的に運営しています。干場社長がスピーチで、オフィスが引っ越しにあわせて、リアルの場を開設されるような話をなさっていました。


一方のTechWaveも「TechWave塾」という場で、講師と塾生が交流する場を運営しています。塾生それぞれが専門分野をもっている人が多いため、最近は塾生自体が講師として発表する勉強会も活発に行われています。同じくTechWaveも来年にはリアルな溜り場の開設を検討しているとかしてないとか…。


この二つの組織だけを見て、「コミュニティ」がより重要になっていくとういのは、無理やり感があるのは重々承知です。しかし、両者とも内に閉じない組織のあり方を志向していて、出入り自由な宗教のような、気持ちのいい同志感が気持ちよかったのです。今後の組織のあり方ってこっちじゃないかなぁという気がしました。まだ、なんとも言語化できていないのですが。


コミュニティは企業にとっては、より自社のファンの顔も見え、内部で働いている人も仕事の喜びを感じやすいというメリットがあります。顧客、関係会社が一緒に協力してくれる外部ブレーンになってくれます。コミュニティが強固になればなるほど、自分たちの安定した基盤になっていきます。


一方で、個人にとっても「コミュニティ」は大きなメリットになります。


「個の時代」になるといわれていますが、僕は「個が複数のコミュニティに属すことで、より大きな力を発揮できるようになる時代」だと思っています。もちろん、企業というひとつの組織だけに属していた時代に比べれば、個の時代です。しかし、個だけで何かやろうと思って成功するのは、相当タフな精神力と能力が求められます。


同じ目的や使命を持ったコミュニティに所属することで、知の共有もモチベーションの継続も行えます。個が複数のコミュニティに所属することで、「これとこれをあわせたらもっと面白いことができるのに!」という化学反応が起きるようになってきます。別に企業に所属していても、他のコミュニティに所属することでリスク分散にもなります。


資本主義の次、信頼ベースの資本主義に移行していく中で、コミュニティはますます注目されていくと思っています。本当にすばらしいパーティに二つ連続でご招待いただいたおかげで多くの発見がありました。ありがとうございます。


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2011/12/16

世界同時「お金じゃない動機で仕事をする」ブーム?

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶが話題ですね。今日もとあるミーティングで話題にのぼりました。今、マーケティングをまじめに考えている人は避けては通れない材料だと思います。


さて、今日のほぼ日に、この本の著者のお一人であるデイビッドさんのコメントが、すごくズシンと来ました。世界同時「お金じゃない動機で仕事をする」ブームですね。
一部を引用します。全文はこちらで。


私は音楽ビジネスで起きていることを追い続け、
独立後の自分の仕事を組み立てながら、共通点を見いだしてきました。
私の「ツアー」は、講演活動です。
この4年は、平均すると年50回のライブ(講演)をしてきました。
今年はオーストラリア、スペイン、スウェーデン、オランダなど
各国に講演にでかけました。
いまも、バーレーンへ向かう道中でこれを書いています。
私の「アルバム」は書籍です。この10年で7冊出版し、
先日あらためて、電子書籍だけの新刊も発売しました。
『ソーシャルメディアの新しいルール
 (New Rules of Social Media)』シリーズのプロデュースもしていて、
こちらでは他の著者のものを5冊出しています。
まあ、私の講演は昼間ですし、会場は明るいですし、
観客はくそまじめで飲んでる人なんてほとんどいないんですが、
それでも私の仕事は音楽の世界と驚くほど似ているのです。
私はグレイトフル・デッドと音楽ビジネスから、
どれほど多くのことを学んだかわかりません。
音楽ビジネスが私におしえてくれたことをいくつか挙げてみます。
 
【粘り】
初めのうちは、講演させてくれるなら無料でもどこへでも出て、
経験をつみ、ファンをつくります。
たとえ講演料が無料だったり、タダ同然であっても、
まず何百本かやる覚悟が必要です。
それがないなら、収入につながるほど上手になれるはずがないので、
はじめからあきらめた方がいいです。
何か技術を本格的に身につけるには1万時間必要だと言われています。
まずその1万時間をやりとげることです。
 
【動機】
お金じゃないんです。
本1冊の印税なんて1ドルか2ドルだし、
講演料も、はじめたばかりのころにはほとんどもらえない。
お金のためだったら、いまでも大企業で勤めていますよ。
 
【クリエイティビティーの発揮】
私はロックスターになりたいけれど、音楽の才能がないんです。
でも幸せなことに、毎週、数百人、時には千人の聴衆の前でステージに立ち、
クリエイティビティーを発揮できるすばらしい機会を頂いています。
麻薬みたい。いや、麻薬よりいいですね。
 
【ファンとの交流】
ライブの後は観客との時間を大切にします。
最後のお客様が帰るまで残って、名刺交換し、
一緒に写真をとり、本にサインします。
 
【コンテンツを大量に創ること】
本を出すだけではなく、
ブログ、動画、ソーシャルメディアでの交流はマストです。
無料コンテンツは有料コンテンツへとつながり、ファンの拡大は講演依頼、
特に、フィーをしっかり頂ける企業向け講演につながります。
例えば私は、今年の始め、
ビースティー・ボーイズやレディオヘッドをまねて、
「クラウドソース」の動画を制作しました。
観客が撮ってくれた私の講演の動画を集めて編集したのです。
一工夫加えて、公演中に聴衆が発信したツイートも数百入れ込みました。
この動画のおかげで、世界中から講演依頼をいただいています。
これも、元は音楽の世界のアイディアです。
動画のダイジェスト版はこちら
 
【流通】
ビジネス書を出版するには、自費出版、インディーの出版社から出す、
メジャーの出版社から出すという3通りがあります。
私は3つとも経験していますが、著書7冊のうち最近4冊は、
アメリカ最大のビジネス出版社であるワイリー社から出しています。
なぜか? お金ではありません。儲けなら自費出版のほうがいい。
メジャーを選ぶ理由はただひとつ、流通です。
数ヶ月前アムステルダムで本屋にふらっと入ったら、
私の著書の英語版、オランダ語版を両方おいていました。
これは自費出版ではまず無理でしょうね。
 
【成功の秘訣】
ひたすら働くことです。
講演依頼は迷ったら受ける。飛行機に乗ってでも行く。
狂ったようにブログを更新する。次々出版する。
メディアのインタビューを受ける。
セス・ゴーディンやトム・ピータースなどが各地で講演を続けるのはなぜか?
それが大好きだからです。
彼らが成功しているのはなぜか?
一生懸命働いているからです。
ビジネス誌で頻繁に引用され、熱心なファン向けに
ブログで新しい話題を次々提供しているのです。
──以上のように、音楽ビジネスからはたくさんのことを教わりました。
今の自分があるのは、十代の頃から音楽が大好きで、
何十年もにわたって毎月数本のライブをみてきたからこそだと思います。
本当に幸せなことです。
往年のロックスターのように、
私も今の仕事を70歳を超えてもずっと続けていきたいのです。
そうなるように、今はこのペースでがんばらないといけないと思っています。
なぜでしょう? 僕も同じくできたら一生働きたいという欲求があります。でも、自分の提供するもののクオリティが低くなれば、続けることはできないと認識してもいます


きっとこの感覚はアーティストや職人も同じなんだと思います。給料を得るための仕事ではなく働いている人は、社会に対しての信用や喜んでいる人からのフィードバックを糧に生きているんだと思います。


僕の場合には、オリジナルの「視点」や「編集」、「切り口」を提案することで、社会に影響を与えたり、問題を解決する。今スポットがあたってないけれど素晴らしい物を掘り起こす。「もうちょっとこうしたら、俄然良くなるよ!」ということを実現する。これが仕事のモチベーションなんだと思います。


本を書く、ブログを書く、講演をする。確かにこれが僕のツアーなんだと気づきました。


P.S.今夜は来日しているThe Vanguard Jazz OrchestraのBillboard Tokyoでのライブに行ってきます! そうか。僕もVJOというビッグバンド組織を元に「生き方」の本を書いたわけだから、このデイビッドさんと考え方が共通しているのも当然かもしれないですね。




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2011/12/09

一人で考える時間がないと、面白い人間にならないよ。

本日のChikirinのエントリー「もうひとつのゼロベース思考」がすごくいいなぁ。要は、この一文です。


せめて自分の業界、自分のビジネス、自分が所属する組織に関してくらいは、「自分がゼロから設計できるならこうする!」という意見を持っておいてほしいです。
ああ・・・僕が話が面白くない人に会ったときに、感じる原因ってこれだ・・・と気付きました。相手の話がもの足りなく感じる場合って、結局「この人自分の意見で話しているんじゃないんだ・・・」という場合です。


逆に言えば、一度自分で徹底的に考えていることだったり、自分が身をもって体験した話とかは、引き込まれるんですよね。


そのためにも、一人でじっくりと考える時間を持ったほうが面白い人になれると思います。僕もfacebookのタイムライン画像は以下のような画像設定にしていますが、「考える時間」って本当に大事です。






 everybody needs a place to think.
ロンドンのサウスバンクにあるベンチに貼ってあったフレーズです。提供はBBCいいですね。BBCっぽいフレーズ!


自戒もこめて、12月は忘年会などで人と絡む時間が多くなります。だからこそ、貴重な「一人で考える時間」も確保するように心がけなくちゃ。つながる時代だからこそ、孤独に考えたり、何かを産み出す時間がますます希少価値が出てきます。



そういえば、先日上げたエントリーの『嫌いな生き方をしないための「働き方」再構築』も、ずっと自分が考えてゼロから作ってきた働き方です。

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2011/12/07

嫌いな生き方をしないための「働き方」再構築

昨日のTechWaveCafeという勉強会で話をしてきたスライドを公開しておきます。




なぜ、僕が「働き方」にこだわっているのかの背景をじっくりと説明してきました。
・一人株式会社(マイクロ企業)
・案件ごとにチーム編成
・法人と個人事業
・職業定義が難しいスタイル


すべては、自分が嫌なこと、我慢できないことを避けるために、このような「働き方」を構築してきました。ご機嫌に生産的に、自分の価値を最大限貢献するためのスタイルを模索して今の「働き方」に至っています。


・前向きな人と働きたい
(後ろ向きな人を嫌々働かせるのにパワーを使いたくない)
・やり方まで決まっていることに情熱を持てない
・固定概念や既得権益者によって、進化が妨げられていることを許せない
・社会に貢献している人が報われない仕組みが嫌い
・無駄に会議などで、自分の時間を浪費することが許せない
といった我慢できないことが明確にあったからです。


そのため、自分が「知的好奇心」を大切で仕事ができ、「右肩上がりを目指さない」でも許される一人株式会社という形式をとってきています。社員がいなければ、収益を確保しなくちゃ…と無理してやりたくない仕事を取る必要がなくなります。




折しも、時代は「富の時代」(資本主義社会)から「智の時代」(評価社会)への移行が始まっています。だからこそ、自分が最先端に身を置きながら実験台として「働いて」いきたいのです。
 
富の時代の基本スタイルが「一つの会社」で「一つの職業」だったとしたら、智の時代には「複数のプロジェクト」で「複数の職業」という形ができてくるかもしれません。


なんでも一つに固執すると変化にもろくなります。国、職業、コミュニティ、収入を分散化しつつ、仕事や仲間、著作などの評価を蓄積していく。これが智の時代のノマドスタイルなんだと思っています。


タフじゃないとできない生き方だといわれるかもしれませんが、僕にとっては「嫌いなこと」や「我慢できないこと」をやっているよりは、ずっとずっと生きやすいスタイルなのです。

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2011/12/05

12月末発売「顧客に愛される会社のソーシャル戦略」の内容紹介 が昨年の自分のblogに書いてあった!

少し前に、無事に今年二冊目、自分にとって三冊目の書籍が発売できそうだということをblogに書きましたが、内容は紹介していませんでした。今日、ふと昨年の年末って、どうだったんだろうと思い、blogを見返していたら昨年の10月15日のエントリーに「顧客に愛される会社のソーシャル戦略」の趣旨が書いてありました!





この短い文章を背骨として、肉付けして一冊にするまでに、時間を必要としたんでしょうね。以下、そのエントリーを転記しておきます。



もともと商売は物々交換で始まり、その後対面で商品とお金を交換する貨幣経済に入って行きました。しかし、基本は対面での取引だったため、相手の顔もわかり、ズルをするような取引相手は、同じ地域で長期間の取引を続けることは不可能でした。

それがマスマーケットにマスプロダクトを販売する必要性がでてきたのと同時に、「プロダクト(商品)」を「チャネル(販売網)」に「ディストリビュート(配送)」して、販売するというシステムができあがりました。それと同時に最も効率的に多くの商品を同じような手法で誰でも同じ様に販売するために「小手先のマーケティング」必要となったのだと思います。

失ったものは、「直接対面して取引を行う」ために「相手の喜んだ顔が見られる」「商品に対する期待や不満が把握できる」機会。また、取引相手と知り合いになり、 自分が逆に相手の商品を購入する側に回った時にコミュニケーションができる喜び。お互いを自分の人脈に組み込んで、知り合いを紹介し合い広がっていく人脈形成のチャンス。別に安さだけ求めるのであれば、他の売り手から購入するけど、知り合いから買ったほうがうれしいよね、困ったことがあったら、お役に立てることだったら言ってね、という感覚でしょうか。

行きつけの飲食店には、この法則はまだ健在です。「安さ」よりも、相手が自分のことを知っていてくれる喜び、コミュニケーションできる楽しさが心地良さを提供していますよね。

前者は、グランズウェルでよく知られるようになったソーシャルメディアをやるときに重要視されている「傾聴」そのものですよね。

このことが、一番最初に「ソーシャルメディアによって我々が手に入れられるのは、長い回り道を経て『商売の原点』『人付合いの原点』を取り戻すことなのかもしれない。」と書いた根拠です。


CRM(カスタマー リレーションシップ マネジメント)が、江戸時代に進んだ商売方法である「三河屋の御用聞き」の現代版に過ぎなかったように。。。※前回購入したものを把握し、切れた頃にアラームを提示して、次の注文を取る。従来の注文タイミングなどの履歴でそろそろ注文を取りにいくべきかを把握して、訪問する。そして、それを家にいながら注文も配送まで行っているもらえたわけで、ECの非常に進んだ形式ですよね。


これが、私のソーシャルメディアに対する視点です。人間や動物が昔から行っている習性に逆らうことは難しく、DNAに記憶され、生き延びる過程で獲得してきたことはそう簡単には変わらない考えているからです。テクノロジーを使って、人間くさい楽しみを取り戻す!社会的な動物である人間の楽しみを追求する! 人はこれをやりたいだけなんだと思います。

自分が今一番楽しいのが出会った人と知り合いになり、お互いが手伝えそうなことを持ち寄って協力する。そして、その信頼から次の人脈形成につながっていく。ということなので。この手助けをしてくれるソーシャルメディア、使わないわけないでしょう!

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ということで、まだ発売は先ですがアマゾン楽天ブックスで予約がスタートしています。よろしくお願いします。


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