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2008/11/11

金融危機以降の時代トレンドの「空気読み」。情熱大陸の変化と、ソロモン流

金融危機で、明らかに消費者=われわれの気持ちが変化しました。振り子が、反対側に折り返したポイントだと思います。こういうタイミングで次のトレンドを想像してアンテナを張っておくと、時代を読むマーケッターになれますよ。


ロジカルには語れないですが、肌で感じていることとしては、価値観の振り子変化が「お金、経済的成功」→「家族、人とのつながり」に大きく折り返しました。お金をもってビジネスで成功していることが「勝ち組」と呼ばれていたものが、これからは、経済的な豊かかどうかよりも、人生が豊かであるかに価値観がシフトします。


それは、メディアで取り上げられている成功者像が徐々に変化してきていることからも見て取れます。一部のクリエイターが時代の雰囲気を読み取り、その人たちがメディアでコンテンツを作り、それを見た人たちが共感していくことで、この価値観や時代の雰囲気は一気に加速します。だからこそ、長く続いている番組が変わってきていることがあれば要チェックなのです。

まずは、「情熱大陸」。有名人や成功者を多く登場させてきた番組ですが昨年あたりから、漁師や農家の人、まだ成功とまでは言えないが頑張っている若手などを特集し始めています。もちろんタレントなどの回もありますが、切り取り方がその人の趣味などの生活、人間関係を見せてきています。それは、共感のスイッチがどんどん「生活の質」や「人間とのつながり」、「人生の意義」的なものにシフトしているからだと思います。

似たようなポジションの番組としての「ソロモン流」。これも成功者番組ではありますが、多くはホームパーティのシーンや趣味などプライベート部分、その人を支えている人間関係を見せるような仕組みとなっています。

徐々に「経済格差」を際だたせる世の中の「もの差し」から、「人生の質」を問う「もの差し」に変化してきています。今はまだ「経済的成功」かつ「人生の質」=幸せなお金持ちを取り上げる番組が多いですが、今後は「人生の質」のみで成功者を紹介する番組が一番共感を得るものになりそうな気がしています。


両方を求める切り口ではなく、トレードオフで考えた
以下のような切り口からヒット商品が出てきそうですね。
・お金はないけど、笑顔がたくさんある人生コンセプト
・贅沢はできないけど、家で家族と幸せを確認できるコンセプト
・趣味や好きなことを、「今」楽しむコンセプト※老後じゃなくて

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