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2011/04/06

利己主義から利他主義へ。



弱い立場の人や知識がない人から略奪する資本主義に危惧している人は多いですよね。

昨夜、ついジャックアタリの「国家債務危機」を読み始めてしまいました。(ついというのは、やらなくちゃいけないことがあったのに…「つい」という意味です)

ジャックアタリのおなじみの手法で、歴史から「国家債務危機」を検証しています。
・国家が借金を繰り返し、膨大な債務を生み、超国家が債務によって崩壊していく
・戦争をするための戦費を調達するために債権を発行し、債務を返済するために金品を略奪する
・債務を帳消しにするために、国が略奪しやすい人の資産を横領する
・歴史上、デフォルトは何度も繰り返されている
・紙幣が発明されてからは、さらにハイパーインフレで帳消しにしようとする
スペインがいままでに13回もデフォルトを起こしているのは知りませんでした。。。




右上がりの経済成長が続かない限り、「利子」の原資がないわけですから、資本主義って、もともと大きな欠陥を抱えた仕組みなわけです。

で、金融の視点からいろいろ考えるのが王道だと思うのですが、「人の気持ち」から考えてみると、原因は「利己主義」をベースであることをやめない限り、解決しないように思えます。ジャックアタリも「利他主義」の提案を行っています。

「自分が儲けること」を優先すれば、全体のパイが増えていない限り、誰かのものを奪う必要が出てきます。最近だと、震災後東京で起きていた「買占め」にこれを感じました。

一方で、他人の幸福や利益を優先して考える「利他主義」は、被災地で起こっていた「譲り合い」や「自分たちよりも恵まれていない人を想う気持ち」を想い出させます。

世界中から、賞賛を浴びた日本像とは「利他主義」が実現されている場があるという驚きだと思います。そして、直感的に利己主義から利他主義を求めている人たちが、共感した気がします。世界中からの桁外れの義援金も、利他主義を世界中の人が実践してくれた表れでしょう。

まだ、先のことでしょうが、ソーシャルメディアがプラットフォームになっていくことで、「信頼」が通貨になって、「利他主義」が実践される社会が広がっていく。理想じゃなくて、意外と現実は一歩一歩こちらに向っているような気がしています。


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