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2015/02/27

"ちゃんとつくって、売って、欲しい人とだけ会えればいい。しかも、それなりに繁盛してる"


先日読んだ日経ビジネスオンラインの糸井さんのインタビューの中に、こんなくだりがありました。
"ちゃんとつくって、売って、欲しい人とだけ会えればいい。しかも、それなりに繁盛してる"via.日経ビジネスオンライン:インターネットが“楽しさの寿命”を縮めている

近所のお店を例にとって、自分たちのやっていることを上のような言葉で表現したものでした。
糸井:仕事場の近所に紅屋っていう和菓子屋さんがあるんですけど、そこがもう、店主のお父さんが疲れちゃって、小規模にやることにした。で、ビルの9階でこぢんまりと売ってるの。1階は閉じちゃってて、9階に向かう案内板だけがある。わざわざ9階まで上って、大福を買うわけです。
Y:ちょっと行ってみたいですね。

価値>価格となっていれば、その価値に喜んでいる人はやってくるし、その価値を理解できない人とは関わらなくてもいい。なにより価値をわかってくれる人に喜んでもらえることが、仕事をすることの誇りとストレートにつながってきます。

これだと、買う側が売る側/作り手より偉ぶるのではなく、価格以上の価値を理解できる買う側は、売る側/作り手に敬意も感謝も伝えられます。

この価値観で回っている仕事に魅力を感じ、買う側から働く側になりたいという人もいるでしょう。

−−−

■企業だと悪くて、個人商店だと善という話ではない


この手の「価値>価格」で、価値を理解してくれる人だけ相手にすればいい商売の話は、勘違いされがちです。

例えがどうしても、こだわりのものを作っている商店が出てくるからかもしれません。

小規模で独立している店舗だと実現できて、大きな売上を上げている大企業だと実現できない価値観だということではありません。

問題は「価値<価格」となっているものを、実際以上の価値があるように見せるマーケティングによって販売するビジネスモデルです。

規模が大きな会社であっても、「価値>価格」となるビジネスモデルを構築できている会社はあります。本来のマーケティングは、この価値をちゃんと響いてくれる人に伝えて、その人達に買ってもらうことですから。逆にいうと価値を持たない人を排除することでもあります。

ファンがついているブランド・サービスは、すべからくその人達にとって価値>価格になっていますし、ね。さらに価値と価格のGAPが大きい!


■投資先・就職・転職先としても大事なのは「価値>価格」


長々と書いてしまいましたが、僕がどの会社に投資すればいいですか? どの会社に就職・転職すればいいですか? どんな起業をしたらいいですか? と問われれば、すべてはこの「価値>価格」となっている会社・サービスをおすすめします。

もちろん、買い手側として選ぶべき商品・サービスもね。


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2015/02/19

New Balanceリペアサービスに、15年前のM1300Jを出してみた。

なんだかBlogの更新が億劫になっている気がして、もっと気軽に“自分の消費傾向”的なものも残していこうと思い直しました。

上の写真ですが2000年に復刻したニューバランスのM1300Jです。ずいぶん大事に履いていたのですが、距離も歩いているし、そもそも15年も前のスニーカーですから、さすがにボロボロです。

M1300の復刻は1995年から5年おきに出ているのですが、2005年も2010年も、競争率が高く購入できませんでした。そしてもうすぐ出る2015年モデル(3月発売予定)も、このニューバランス人気ではきっと買えないだろうなぁ。

ということで、2000年モデルのM1300Jをニューバランスジャパンのリペアサービスに出すことにしました。

ニューバランスでは、フラッグシップモデルに関してはソール交換やライニング交換を受け付けてくれています。以下の写真のように1500や996、576。1300、577、1400、1700などが対象です。(1700も廃版になる前に買った何足かがソールの加水分解が起きているのでそろそろ出そうかなぁ)



靴は気に入ったものを永く履きたいので、こういうリペアサービスは本当にありがたいです。メーカー自体が、リペアサービスを提供できるのも、永く続く定番モデルが存在していることと、それを愛して大事に使う(高いリペア代を払ってでも修理したい)ユーザーがいるからでしょう。




気になる修理代は以下です。
・オールソール交換:8000円(+税)
・オールソール交換+ライニング交換:13000円(+税)

直営店舗などでもリペアのお願いができるようですが、僕の場合は以下の連絡先に電話して書類を送ってもらい宅急便でM1300Jを送付しました。


■連絡先
ニューバランスジャパンお客様相談室「リペアサービス係」
0120−85−7120
平日の10時〜17時の受付


修理から戻ってきたら、また紹介します。


ちなみに送付後リペアサービスから電話がかかってきました。ライニング交換を行うと、ポリウレタン部分がかなり破損しているので危険があるとのこと。リスクはあってもこのままだと履けなくなってしまうので、修理を続行してもらうことにしました。コレクターではなく、履ける靴が欲しくてリペアに出しているわけですから。


リペアに出すという消費。リペアに将来出せる商品を購入するという消費。修理担当してくれる職人さんと会話するという体験。この辺にすごく食指が動いてしまうのです。


関連エントリー:こだわりを持っている専門家に「叱って欲しい」。


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2015/02/13

共通の成功体験にあてはまるものは合意を得やすいが、本当にそれでいいのだろうか?


再び米ドル/円が120円になりましたね。(Blog構想時点)

今の経済政策にどうこう言うつもりはないのですが、ちょっと自分の立場からどんなふうに見えているのかを備忘録として書いておきます。

アベノミクスで行われたことは、あるターゲットに合意を得やすかったのかなぁ、と。そのターゲットとは経済成長時とともに自分たちも成長し、そのメリットを享受した人達である団塊世代およびその上の層です。

自分たちの成功体験という共通のものさしは、合意が得られやすいのでしょう。

今行われていることは、ざっくり言うと。
円安誘導→製造業の雇用を各地方につくる(地域創世)=輸出産業でがんばろう!&国内の消費余力を取り戻そう
というふうにとれるのではないか、と。
参考:日本・製造業:広がる国内回帰 円安で逆輸入製品採算悪化(毎日新聞)


これって、まさしく昔の日本の成功体験をなぞる政策のように思えてなりません。

団塊ジュニアの自分たちからすると、一時的にはいい思いができたとしても、大きな流れは変えることはできないという経験をもっています。

ネットという不可逆の流れと共に、自分たちの成功体験を積んできた我々世代とは見えているものが異なるということです。(これが今後、自分たちにとってのマインドブロックになるかもしれないw)

僕らから見えると、通貨安で海外市場に安く見せて産業を育てるということではなく、価値が高いものを作る(各市場で、もしくは価値が高くなる市場を設定する)ことのほうがずっと本質的だと信じています。

本当に価値があって欲しいものはお金を出して買うし、お金があっても価値が低いもの、自分にとっては必要がないものには支出しないのだから。

とつらつら考えてしまうほど、共通の成功体験って怖いものなんだよなぁ。自分も歳を重ねるごとに、過去の成功体験によって判断を誤る危険性があるから、気をつけなくちゃ。


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