専門家に「叱られる」最近の自分の刺さったサービスから考えたコンセプトです。
このご時世で、強気でお客さんを選んで商売しているような
プロフェッショナルな方にお会いすると、
なぜかとても痛快で、気持ちいいのですよ。
もちろん、そんなに横暴なわけでもないのですが、
ちゃんとこだわりをもって「YES or NO」を言う人たちです。
■時計修理 「幸信」
店主の植松厚幸さんは、
日本の時計技術界(1960)をリードしたリーベルマンウエルショリー総支配人ハロルド ウラー氏の招聘により、ロレックスサービスの技師として入社
有限会社 幸信を設立 輸入発売元数社の技術顧問及び技術指導に携わる
アメリカ時計製造協会から技術を認められ世界で数えるほどしかないマスターの称号を持つ(日本では、たった一人)
というすごい人でした。
まったく、なんの予備知識もなく
家の近くの時計修理屋さんで、いい面構えのところがあると思って
飛び込みで入ったところですが、修理依頼に伺って
一時間ほど、みっちり叱られて、教えていただきました。
・以前、オーバーホールに出したお店の選択ミス
・日本人はオリジナルにこだわり、新しい部品に交換するのを嫌がる
→そのため「フルメンテナンス」というサービス名を考えたそうです
・今は、自分の目でいいものを判断せずに、「誰か」もしくは「紙」に
信憑性を求める
技術・知識に自信があるので、作業や道具、バラした時計など
いろいろ見せていただきながら、蘊蓄やら時計の過去の修理履歴など
教えていただきました。
■焼肉 「平和苑」
前にもblogで紹介していますが、
こだわりのおやじがやっている沼袋にある焼き肉屋です。
「こんなヤバイの、うちしか出せない!」と言い切り
すばらしい日本酒と肉を出してきます。
そして、そのこだわりを話すとき、ものすごくうれしそうです。
■藤屋製パン淡島店
腰の曲がったおばあちゃんがやっているお店です。
世界的にもパン屋激戦区ではないかと思っている三宿で、
あっという間に地元の人たちでパンがなくなってしまうお店です。
こだわっていて、毎日できが違う話だったり
あんぱん一つにも、生地とあんとごまの組み合わせだったり
いろいろ話をしてくれます。
年末にも、シュトーレンを買ったときに
「はじめての購入か?」を聞かれました。
きっと、食べるときの注意や蘊蓄をちゃんと知って欲しいからでしょう。
で、思うのですが。実は、みんな。
ストレスなく購入ができたり、
プライバシーを気にせず購入できたりの便利な買い物が進みすぎた反動で
「昔ながらの商店街」を待ち望んでませんか?
POS管理もされてないので、売り切れが多発していたり
日によって味も違うかもしれない。
でも、作り手をコミュニケーションができて
ときどき、プライベートに踏み込んだ話を普通にしてくれる。
ワンストップでいろいろなものを手に入れることはできないが
それぞれの「専門家」からサービスや商品を購入できる。
なんだか、昔ながらの商店街がある世界が
今の社会では、贅沢なことだと思えてしまいます。