文脈が変わったため、今まで見向きもされないものが、急にかっこよく感じられることがある。
ふと、感じたのが、上の写真のような「紙袋」。ビニール袋ではなく、ブラウンのお金のかかっていなさそうな紙袋。もしかして一番オシャレなバックなのかも。
ちょっと調べてみたら、やはりこの何の変哲もない紙袋風のバックがすでに商品化されています。
問題は、なぜこの何の変哲もない「紙袋」が急にかっこよく見えるようになったのか?
この「紙袋」の背景にあるのは…
・チェーン店ではない地元のお店で買物をしているということの意味性が変わった
・ノームコアというワードが登場したように「外見を着飾ることで差別化するよりも、自分の思想や行動のほうが重要」と変化した
この話を「ファッションの話ね」と思っている人も多いかもしれないが、人の気分の変化はもっと広範囲に影響します。
先日書いたエントリー「協業するときも、広告するときも、企業は“できること”よりも“哲学・思想“が問われている。」とも背景はつながっている。そう企業のコミュニケーションの仕方も変わるのです。
また、地元のお店で買い物する、歩いていける自転車で行ける範囲で買い物をするという行動の変化は、都市設計にも影響します。
中身が問われる時に、外見は普通で力が入っていないなものであるほうが、逆に本物感が強くなる。菅付さんの「中身化する社会」にあるようなトレンドを無視できなくなります。
かっこよく感じるものが変化するときには、大きなトレンドの変化や未来へのヒントが隠されています。
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