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2010/08/22

映画「ようこそアムステルダム国立美術館へ」と「金沢21世紀美術館」に行って感じた問題意識

映画ようこそ、アムステルダム国立美術館へを見てきました。かなり良くできたドキュメンタリーで多くの教訓が得られる作品です。普通に映画を見に行く人には退屈かもしれないけれど。。。






あらすじを引用しておきます。
オランダ・アムステルダム美術館の改修工事の模様を、工事関係者約400人への取材を交え、4年以上かけて捉えたドキュメンタリー。'04年に始まった改修工事は、地元サイクリスト協会の猛反対でとん挫。理想に燃える館長、こだわりの強い学芸員たち、彼らに振り回されるスペイン人建築家たち。それぞれの主 張が絡み合い、改修計画は難航していく。


うまくいかないプロジェクトが陥る罠。最初にあった情熱がどんどん失われていく状況。
誰もが責任を取りたくないため、もっともなことを言って前に進めなくさせる役人や大臣。

現代民主主義よりも独裁制度のほうがうまくいくものについて考えてみたり。
メディアを創刊するときに、せっかくいいコンセプトを打ち立てたのに、実現する段階になるにしたがって、バランスを取り丸くなることで誰にも刺さらない凡庸なものが出来上がる様を思ってみたり、本当にいろいろと考えさせられました。

プロジェクトの失敗が起こってしまった一番の原因だと思えることは、「誰が顧客か?誰のために改築するのか?」という今後起きる選択肢を評価するための立ち位置と評価の重み付けを設定しなかったこと。そのため、自分の立場や各種既得権益団体の立場からの反論にロジカルな解答ができなくなって行きます。当たり前だけど、当事者になるとこのことに気が付くのはなかなか難しいことですよね。










さて、もう一つ国や行政がお金を出す美術館運営の難しさを感じたの金沢21世紀美術館」です。僕自身、開館してから定期的に4回ばかり訪れているのですが、今回訪れたときに質の低下に驚きました。(夏休みだったということもあったかもしれませんが・・・。そして私の期待値が高かったということもあると思いますが。)


開館当初から数年間に渡り、現代美術館として精力的なキュレーションを行ってきていました。自らのコレクションをほとんど持たないという制約の中では、素晴らしいキュレーターが、エッジの立った企画を行うことが美術館の質を担保するほぼ唯一の方法となります。数年間本当に地方美術館のあるべき姿を示してきたと思います。


※もちろん、写真のレアンドロ・エンリッヒの「スイミングプール」やジェームズ・タレルの「ブルー・プラネット・スカイ」など毎回行くたびにある恒久展示だって素晴らしいです
しかし、昨年行ったときにも、その徴候を感じましたが、今回はすでに地方行政からの圧力なのか劣化してしまった姿を目の当たりにしました。地元市民の文化展をやらなくちゃ行けなかったり、地元一般市民の集客が見込めるような「人体の不思議展」を開催していました。キュレーターの人は相当心苦しいでしょうね。集客を追うためには、ポピュラーなものをいれる必要があり、地域行政からお金が出ている以上、市民の展示もやらざるを得ない。しかし、立ち位置についてちゃんと握っていれば「21世紀美術館」のおかげで、どれだけ金沢に観光客を呼び込めたか、観光に与えた影響をちゃんと主張し、だからこそ地元の人が沢山くるよりも、観光客が訪れる重要性を示ていたかもしれません。結局、政治家も市民の民度が反映されてしまうのかもしれません。

今回たまたま、金沢の21世紀美術館を取り上げましたが、地方の美術館は似たような状況に苦しんでいると思います。もしかしたら、今はすごくうまく行っているように見える十和田市現代美術館」青森県立美術館なども、しばらくしたら同じ状況に陥るのかもしれません。企業パトロンが支えているベネッセと直島の関係、などを除いて。。。なかなか悩ましいですが、現代美術ファンとして、気がかりです。









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2010/08/17

【告知】Billboard グラミー賞受賞ジャズオーケストラリーダーに聴く "超プロ"の生き方・働き方




ちゃんと告知できてませんでした。。。
昨日8月16日(月)からチケットぴあにて
グラミー賞受賞ジャズオーケストラリーダーに聴く "超プロ"の生き方・働き方
チケット販売開始しました!


開催期間 2010年10月22日(金)
時間 18:45開場 19:30開演
料金 S・3,500円/A・2,500円
会場 東京国際フォーラム ホールD7




いろいろなきっかけがあり、この企画で聴き手として参加させていただきます。
ステキな生き方をしている人に、僕自身が聴きたいと思っている「働くコト」に関しての思想を深くインタビューしてみたいと思います。


アーティストとして演奏のクオリティを追求し、バンドを黒字経営していく。その一見相反することを両立してきているダグラス。「どうしてアーティストという道を選んだのか?」「何の保証もない不確実な道を選ぶことへの恐怖感はなかったのか?」「人生で直面した困難は?」・・・ 「超プロ」だからこそ見えた、ライフワークとしての仕事を掴む方法を聴き出したいと考えています。



そして、僕にとってもこの仕事は、いままでやったことのない「新しいステージ」の仕事になります。本当に人生とは不思議なものです。思いがけず、こういった新しいチャンスが他人から急にもたらされます。楽しみながら、柔軟にチャレンジしていきます。


最後に、このチャンスを与えてくれたジャズピアニストの宮嶋みぎわさん。この企画をサポートしてくれている就職ジャーナリストの常見陽平くん。さらに、ビルボードライブ東京で新規事業としてこの公演をプラニングしている鮫島さんに感謝しています!





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2010/08/13

自分の能力を買ってもらって、自分の人生を生きるための4つのヒント。

一昨日夜、大阪から東京に来ていた社労士の井寄さんに誘われて飲みに行きました。井寄さんと言えば、「稼げる社労士の集客術」を出版されたばかり。この本、士業の人たちが、どうやって営業せずにも仕事が来る状態をつくるのかについて書いてあるのですが、これって士業だけじゃなくすべての独立した存在の人々に必要なスキルです。

さて、もう一つ。昨日朝8時からジャズピアニスト@MiggyMigwaさんと就職ジャーナリストの@yoheitsunemiさんと朝食MTGしてきました。もちろん本題はあったわけですが、そこで出た話と井寄さんの本に書いてあることをあわせると、タイトルに書いた「自分の能力を買ってもらって、自分の人生を生きるためのヒント」になるんじゃないかと思いこのエントリーを書き始めました。



■自尊心を高め、自分の自信を保つ
「筏下り」と「山登り」の話がでましたが、まずは社会人として目の前の仕事を頑張って認められることが自尊心をつけることに繋がります。自分も会社入った頃に「自尊心」って言われても「?」だったと思います。社会人になって仕事を与えてもらえることが、自分に自信をつけるための栄養だったかもしれませんね。

■不確実な人生を楽しむ。キャリアデザインから外れることを恐れない
自尊心さえあれば、キャリアデザインから外れることを恐れずに、計画外の依頼に応えることができます。そして計画外の出会いやチャンスに柔軟に自然体で飛び込んでいく。これが「自由に生きる」人たちに感じる自然体の理由のような気がします。

■頼まれたことをやってみる
他人のほうが自分の新しい能力に気がついていて、依頼してくれることがあります。そのときは「えいや!」と仕事を受けてみると、そこから新しい自分を発見できます。もちろん、受けた仕事はプロフェッショナルとして完遂する覚悟が必要ですよ。

■コミュニケーション能力を磨き、人脈を大切にする
目の前の仕事をキチンとやり遂げることで、信頼ができ人脈となっていきます。地味な話ですが、これがもっとも大切なことです。井寄さんの本でも、価値を提供し対価をいただくことの大切さが書かれています。そのためにも、「コミュニケーション能力」を磨くことはますます重要です。相手に対して不快感を与えないこと。意志の疎通ができること。そして、相手に興味を持てる好奇心。


最近、blog(更新頻度低いですが。。。)で、この手のことを考えることが多いのも、自分の周囲からたくさんの新しいチャンスをもらっていて、挑戦していっているタイミングだからだと思います。なので、時々立ち止まって自分の状況を冷静に考えて、こうやって普遍的な法則を書き出す作業を必要としているようです。まあ、blogは一種のライフログですから、お許しください。



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2010/08/06

「働き方革命」自分の能力を無駄遣いしなければ、停滞した社会を活性化できる!?

最近、自分が会社を創ったのは2つの目的がある、ということに気がつき始めています。

1つは、本業である時代の空気、消費者の求めているものを把握した上でメディアを創ることで世の中をよりよい方向に持って行きたいという想い。そして、2つ目が、法人というカタチを取りながらも、僕個人が新しい働き方のロールモデルとなることで、サラリーマンとして働くという常識を「選択肢の一つ」という位置づけに持って行きたい、という理由です。

この二番目の「僕個人が新しい働き方のロールモデル」となるという目的に最近気がつきました。本日は、このパンクな社会実験である「働き方革命」について考えていることを書いておきます。

この「働き方革命」の動機は大変個人的なことから始まっています。
私は、サラリーマンのいない家庭環境で育ちました。働くことと、お金を稼ぐことが非常に近い環境です。

小さい頃に父親の仕事についていって感じたことは「大人になっても友達っているんだね」ってことと、仕事してお金をもらうって、「別にペコペコすることじゃないんだね」ということ。

相手の役に立つ仕事をしてその対価をもらう関係は、対等だということを学びました。また、仕事する相手って友達と遊んでいるような関係だということも理解しました。納品しに行って、お茶出してもらってお菓子食べながらダベっているのが、テレビでやっている働く人のイメージとあまりに違うのに驚き、喜びました。


サラリーマン環境ではないところで育ったことに本当に感謝しています。おかげで、僕は自分の働ける時間とその間になにをやるのかを常に考えて生きるようになりました。

「働き方革命」とぶち上げましたが、自分もサラリーマンだったので、その生き方を否定するつもりはありません。僕が否定したいのは「自分の提供価値と関係なく、給与を当たり前にもらう働き方」です。言い換えると、従業員であることを「給与と引き替えに、会社に隷属することだ」という認識です。

まずは自分が価値を提供して、その対価が戻ってくるのが当たり前だと思うのですが、
サラリーマンで会社が大きくなればなるほど、自分の仕事と給与の直接の関係が感じられなくなってきます。そして、いつの間にか給与やボーナスでさえも既得権益になってしまう。。。これは大変危険です。

その分、自分の仕事の価値が見えなくなってしまい、本当は会社外でも充分価値ある仕事を提供していても、会社と条件・対価交渉やより機会を得るための要望をしなくなってしまいます。これは、大きな機会ロスです! 労働組合的なことを訴えているつもりは一切なく、労使共に緊張感の関係であるべきだと思っています。

特に、給与という金額以上に自分の能力を無駄遣いしないために、機会がない場所に縛られるのではなく、自分の能力を活用するもっといい選択肢があったら、会社と交渉できるような社会にならないと、社会がますます面白くなくなってしまいます。

そのために、僕は「株式会社空気読み」という器を使って、働き方革命を実現するために、自分自身がロールモデルとして「自分の価値」を販売して、「自分の能力を活用する機会を得る」ことを続けていきたいと思っています。

なんだか、書けば書くほど社会の既得権益を「ぶちこわしたい!」衝動に駆られてきます。きっと、先週渋谷のFACEで「People to the power」飲み会を人生の先輩たちとした影響かも。。。




■トークショーの告知
「働き方革命」ロールモデル化のためにこんなトークショーやります!

なんと、トークショーのお相手は
The Vanguard Jazz Orchestra のリーダーで、Bass Tromboneプレイヤー、音楽プロデューサー
グラミー受賞アーティストの
Douglas Purvianceです!

2010.10/22(金)東京フォーラム ホールD7


日本を支える未来のリーダー達へ -超プロの生き方・働き方とは-

プロの働き方に学ぶ、生きるヒント


就職や転職を考える日本の若者へ、音楽家の枠を超え、一人の人間として彼がどのような人生を送って来たか、その苦労や秘訣にせまる温かなトークショー。学生や若い社会人の皆さま向けに作り上げますが、同年代の子どもや部下を持つ皆さまにも是非お聴きいただきたい内容です。
聴き手:跡部徹(株式会社空気読み)
開場18:45 トークショー開始19:30
S席3500円(ダグラスに比較的近く、質問などしやすいお席です) 
A席2500円(後ろの方で、ゆったり眺めたい方に適したお席です)
8月16日(月)チケットぴあにてチケット販売開始
主催・問合せ:ビルボードライブ東京 pp@hcl-c.com
よろしくお願いします!


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