先日読んだ日経ビジネスオンラインの糸井さんのインタビューの中に、こんなくだりがありました。
"ちゃんとつくって、売って、欲しい人とだけ会えればいい。しかも、それなりに繁盛してる"via.日経ビジネスオンライン:インターネットが“楽しさの寿命”を縮めている
近所のお店を例にとって、自分たちのやっていることを上のような言葉で表現したものでした。
糸井:仕事場の近所に紅屋っていう和菓子屋さんがあるんですけど、そこがもう、店主のお父さんが疲れちゃって、小規模にやることにした。で、ビルの9階でこぢんまりと売ってるの。1階は閉じちゃってて、9階に向かう案内板だけがある。わざわざ9階まで上って、大福を買うわけです。
Y:ちょっと行ってみたいですね。
価値>価格となっていれば、その価値に喜んでいる人はやってくるし、その価値を理解できない人とは関わらなくてもいい。なにより価値をわかってくれる人に喜んでもらえることが、仕事をすることの誇りとストレートにつながってきます。
これだと、買う側が売る側/作り手より偉ぶるのではなく、価格以上の価値を理解できる買う側は、売る側/作り手に敬意も感謝も伝えられます。
この価値観で回っている仕事に魅力を感じ、買う側から働く側になりたいという人もいるでしょう。
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■企業だと悪くて、個人商店だと善という話ではない
この手の「価値>価格」で、価値を理解してくれる人だけ相手にすればいい商売の話は、勘違いされがちです。
例えがどうしても、こだわりのものを作っている商店が出てくるからかもしれません。
小規模で独立している店舗だと実現できて、大きな売上を上げている大企業だと実現できない価値観だということではありません。
問題は「価値<価格」となっているものを、実際以上の価値があるように見せるマーケティングによって販売するビジネスモデルです。
規模が大きな会社であっても、「価値>価格」となるビジネスモデルを構築できている会社はあります。本来のマーケティングは、この価値をちゃんと響いてくれる人に伝えて、その人達に買ってもらうことですから。逆にいうと価値を持たない人を排除することでもあります。
ファンがついているブランド・サービスは、すべからくその人達にとって価値>価格になっていますし、ね。さらに価値と価格のGAPが大きい!
■投資先・就職・転職先としても大事なのは「価値>価格」
長々と書いてしまいましたが、僕がどの会社に投資すればいいですか? どの会社に就職・転職すればいいですか? どんな起業をしたらいいですか? と問われれば、すべてはこの「価値>価格」となっている会社・サービスをおすすめします。
もちろん、買い手側として選ぶべき商品・サービスもね。
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