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2014/05/13

年収は「住むところ」で決まる時代の、個人への処方箋。


前回のエントリー 年収は「住むところ」で決まる。競争力のある労働市場がなければ都市は発展しない はいろいろな意見が見れて興味深かったです。

都市が主語の話ではあるが、反応の多くは個人が主語のものが多く寄せられました。この本は、都市が財政破綻しないように税収を確保していくための処方箋であり、その処方箋が個人としても参考になるので、多くの人の関心となりいろいろな議論が展開できるのが人気の理由でしょう。

さて、個人としてどうするのか? 今後の身の振り方をどうするのか?という個人主語の問題についての現実的私見を今回は書いておきます。

−−−
経済的に破綻しないという目的(お金なくても幸せは追求できるけど、破綻したら不幸になるのは間違いないので。)で、個人の立場でいえば、都市との付き合い方も大きく分かれます。もちろん、個人もどんな人なのかによって取れる選択肢は変わります



年収議論から始まったエントリーなので、年収を切り口としてケース分類して書きます。本来的にはマーケットに必要とされる技能や付加価値を産み出す能力別が正しいと思っていますが、これが現在の年収とニアリーイコールだという前提です。(個人的には年収を重視することは、意味がないという信念です)


<ミドル層>
大きな課題であり、社会課題はミドル層が維持できることだと思っているのでミドル層から行きます。(人口減少課題よりも、労働者人口減×ミドル層がローワー層になってしまうことのほうが本質的課題なので)

この本に書いてあるように、労働市場の厚みがある都市を選ぶというのも一つの選択肢ですが、その前に「何の職業を選ぶのか?」というのも個人にとっては大きな要素です。労働市場の厚みがある職業を選択しましょう。

先日読んだブログには以下の様な趣旨が書いてあり、すごく実用的な提案だと思っています。
「職業別の働いているプレイヤーの総数を明らかにした上で実力順に並べて何位ぐらいまでがいくらの年収をもらっているというデータが欲しい」(ベンチャー役員三界に家なし)という趣旨を改定あります。

ちょっと引用すると…
何かをつかむ人間、人より秀でた才を持った人間はもう小学校高学年くらいには頭角を現しているはずで、何者でもない自分が、、この斜陽の国の中で食って行くにはどの職業がよいのか?
そういう視点でしか物事を考えたことはなかった。
例えば極端だが、プロ野球選手は日本で750人、プロ棋士は160人程度だ。
アナウンサーは2500人程度。
これはその年の採用人数ではない従事している総数だ。
それに対して、SE、プログラマーは67万人、倉庫業は14万人だ。
どんな職業でも必ずしも実力順に給料が支払われているわけではないだろうが、ただ、やはりその傾向はあるはずである。
その道で食っているの中でランキング最下位の人の収入ラインが350万円くらいというのは、プロ野球選手でもプロ棋士でも、アナウンサーでもSEでもおおよそ同じはずだ。
とすれば、あまりにも規模と食えるようになるレベルに差がある。
職業として同じレベルに並べるのもおかしいほどなのだ。
アナウンサーを目指す人は日本で実力3000位ならその職で生活することすら不可能だが、SEで3000位なら年収はそれなりによいはずだ。いやむしろかなり良いかもしれない。
この職業と食えるレベルに対する難易度を少年少女にはきちんと説明すべきではないのか?
親自身も社会も、「子供には無限の可能性がある。」と言った美辞麗句を盾に、職業選択とその後の現実に蓋をするのはあまりにも無責任だ。

そう。職業選択を現実的に考える方法が大事で、戦略的に自分の実力でもそこそこの年収がもらえる市場を選んでください。今後の未来予想も含めて。そして、その中で頑張って実力をつけていってください。実力がついたら他の選択肢も出てきます。自分の将来のために。

そして、ハイエンド層への処方箋に踊らされずに、自分向けの戦略を虎視眈々と実践してください。

<ローワー層>
職業選択の自由を得られるように教育に投資したほうがいいです。でも、それができないようであれば、愛想良くする能力を磨いて、どこかの社長さんに仕事を面倒見てもらえるようにするというのも一つの手です。

※たぶん、ここで実践的な方法を書いたとしてもメッセージは伝わらないし、伝わったとしても実践しないと思うのでこのぐらいでw

<アッパー層>
※資産家レベルではなく、年収1000万円クラスの職業によって給与収入で暮らしている層をイメージ

この層は、むしろもう年収を目的にすることを見なおしたほうがいいと思います。同じ年収レベルの人と同じような暮らし競争をしようとして、出費も多くなっているはずです。

まずは自分たちの価値観をちゃんと見なおして、年収基準の暮らしよりも、自分たちの価値観としての暮らしの優先順位などを見なおしたほうがいいです。

その上で、自分の能力を今後どのマーケットで使っていくのか?暮らし方を前提に考えていったほうがいいでしょう。

見直すべきは支出やローンのほうです!ファイナンシャルスキルを磨いたほうがいい層です。所得貧乏にならないように。そうすれば、ハイエンド層のような年収や住むところの自由を得ることができます。

<ハイエンド層>
金額の大きさというよりも、会社から給与収入をもらうのではなく、自分の資産やビジネスモデルを有している人であれば、
もはや年収は「住むところ」で制約される必要はありません。

この記事にあるように
「オフィスのない会社」の創業者が提言:住む場所が自由になるワークスタイルのすすめ
のように、「住むところ」にとらわれなくてもいい雇用の生み出し方や、豊かな暮らし方をどんどん提案していってください。社会を変える力を持っている方々だと思うので。

ハイエンド層という名前にしましたが、自分でビジネスモデルを持っていたり、金銭ではない収益を得ることで年収にも住む場所にもとらわれない生き方をしている人もここに入ります。彼らも同じく社会に新しい提案をすることで、社会を変える力を持っているのだと思います。こういう人たちにとっては、これから課題がたくさんある地方がむしろ面白いと思っています。
(ただし、最初のケース分類で提示したように、マーケットに必要とされる技能や付加価値を産み出す能力別なので、そういう意味で彼らは間違いなくハイエンド層なのです)



人によって取れる選択肢は異なります。そんなこと言うと不謹慎なようですが、実践的なアドバイスをするためにはこれは無視できない事実だと思っています。

取れる選択肢を増やすためには、マーケットに必要とされる技能や付加価値を産み出す能力を磨くしかありません。そのためには教育や経験、仲間などの人的ネットワークを築く機会が重要。これが小さい頃から自覚できるようになったらいいのになぁ。

現実社会の「ゲームのルール」を教えてもらえないのは、かわいそうなことだと思います。


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