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2008/10/25

「永井荷風Tシャツ」に思う、かつて人気があったものを再評価する発想の視点。

この永井荷風Tシャツ 。売っているのを見てびっくりしました。いろいろ調べてみると、JJこと植草甚一Tシャツ、坂口安吾Tシャツに続いての第三弾の企画のようです。個人的には中学の頃に植草甚一にものすごく影響を受けたので植草甚一Tシャツが欲しい。



話がそれました。
本題に戻ると、有名でみんなが知っているけれど最近使われていないモノを掘り起こすというのも発想術の王道です。なんだ、そういう有名人や「あの人は今?」みたいな企画として使うってことねぇ、と思っている人。もっと深いですよ。糸井重里さんもよく言っていますが、「世の中で、本来の価値より低く評価されているモノを再評価する」が重要です。

僕の思考法だと、Wiiのコンセプトもこれで作られたと思っています。ゲームを「お茶の間」に取り戻すのだ!!ってね。これも、もともと大人気だった「お茶の間」がいつの間にが消滅していて、いつの間にかリビングなんてスマしているけど本当は「お茶の間」を再度フューチャーできないかという問いと、ゲームのカスタマーを掘り起こすという問いがぶつかって、科学反応が起きたものだと思っています。

だからこそ、ちょっと手垢がついて古くなったモノでも、手法を変えて再評価するというのは結構使えると思いますよ。それで思い出しました。先日、スタバの缶コーヒーの考察 を書きましたが、これも同じです。

もう一つ、過去の成功事例で言えば、ハーゲンダッツのアイスです。
「アイス=子供のための食べ物」と低く評価され、大人にとっては心理的なバリアが存在していたところを、「大人のためのアイスクリーム」とコンセプトを置き直し、利用シーンも「おやつ」から「夜のゆっくりした時間」と置き換える。さらに、「食べることで幸せな気持ちに浸れる」と価値も変えていったのが好例です。こういうリポジショニングの例は、勉強すればするほど、自分のアイデアを考えるときの元になりますよ。


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