話題の書籍『ワークシフト』ではマクロ的に労働環境の変化が書かれています。
マクロの動きとリンクしているのか、たまたまなのかはわかりませんが、個々人は「自分の感情」に従って、今の居心地の悪さをなんとかしたいと動き出しているようです。
自由大学で行っている「脱藩学」「アメーバワークスタイル」の講義参加者と対面して感じるのは、彼らが「新しいワークスタイル」に惹かれる根っこにあるのは「これ以上、自分の気持ちに嘘をついて仕事を続けていいのだろうか?」という疑問です。
顧客にとって本当にいいことをやっているのだろうか?
自分の働き方は誰かを犠牲にしていて、それを見ないようにしているのではないだろうか?
自分はおかしいと思っていることも、「みんながやっているから、組織とはそういうもんだ」とのみ込んでしまっているのではないか?
こういったモヤモヤたちです。
新しいワークスタイルに求めるのは、「どこでも・いつでも・誰とでも仕事ができる」という浮ついた言葉よりも、もっと地に足がついたもの。誰かを騙したりせずに、正々堂々とゆっくりとまっすぐに生きたいという実現手段です。
彼ら・彼女たちは、もともと破天荒に自分の好きなこと・やりたいことを追求してやってきた人たちではありません。
今までの自分の枠からはみ出ること。今まで築いてきたものを手放すこと。組織にいる仲間とは異なる価値観を歩み始める必要があること。。。これらの悩みからどう動き出せばいいのかが見えないのです。でも、もうこれ以上嘘を続けることがつらい・・・。
社会的に認められてきた合理的な道を一生懸命に歩んできた人たちが、自分の気持ちに嘘をついていることに気が付いてしまった。だから動き出したくて悩んでいます。
新しいワークスタイルをただ煽るだけではなくて、この悩める層に「こっち側」の世界を体験させながら、ソフトランディングさせてあげる。
ある程度予測可能な生き方から、不安定だけど、何が跳ねるのかわからない生き方へ。メリットだけでなく、デメリットや苦労を伝える場が必要だと思っています。
顕在化したニーズや共通の悩みを見つけることが難しくなった社会で、はっきりとしたモヤモヤがここにはあります。
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