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2013/04/26

「課題を解く」ことに喜びを感じる人



目の前にある問題を解くことに興奮を覚える人種というのがいる。僕もその一人だと思う。

人の役に立ちたいとか、社会貢献したい、という気持ちではなく、純粋に「問題を解く」ことが喜びだと感じる人が。

この人種にとって、最大の報酬は「難しい課題」を与えてもらうこと。夢中になれる課題があることがワクワクすること。

高名な数学者の藤原正彦さんは、「20年も解けていない数学の問題を長い時間考えるのが無上の喜び」と顔を輝かせて言います。数学が嫌いな人には信じられないことかもしれませんが、数学者にとっては解けない問題を毎日毎日10時間も考えていられるのはこの上ない快楽なのです。(http://www.asakyu.com/column/?id=197

数学者と課題の種類は異なるものの、根底には共通の「喜び」があります。しかし、数学と異なるのは、社会的な課題や企業の課題では、試させてくれる余地も大きな魅力となるということ。

「ニーズ」もその土地の特色になる。その土地が抱える問題を、テクノロジーを使いこなせるクリエイティブな人たちが移住してくることで、住民全員で解決できるようになれば、その解決方法がその土地の特色になる。いったんその土地がその問題の解決方法で有名になれば、ネットで世界中とつながる時代だからこそ、世界からより多くの意見やアイデアが寄せられ、視察がくるようになる。その土地はその「ニーズ」のメッカとして、世界的な尊敬を集めるようになるだろう。(http://thewave.jp/archives/258


面白い課題を解かせてくれる土壌があるところに人は集まる。課題を公開しても、解くために試行錯誤できる余地がなければ、魅力は半減してしまいます。



そんな僕も、そろそろもっと難しい課題に取り組みたい気持ちがウズウズしています。春だからかなぁ。何か課題をお持ちの方は、相談してくださいね。「課題×挑戦させてもらえる余地」がこの上ない喜びなので。


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2013/04/22

弱い部分をさらけだせるコミュニティの有り難さ

自由大学脱藩学三期講義後の歓談タイムの様子

先日、自分の主催しているコミュニティの集まり(飲み会)の空気感がすごく興味深かったので、ここに記録しておきます。(※写真とは別で、講義の卒業生が集まる飲み会での出来事です)

集まったメンバーが、「テンションの高い集まりにいくと、居心地が悪く、ひいてしまう」ということを吐露していました。どうやら、自分を良く見せて発表し合っているような集まりが多くて、疲れ気味?の様子。

なるほどなぁ。カッコつけて、イキっている集まりばかりだと、無理している感がでてくる。自分の弱い部分、そのままの自分を見せられる利害関係のないコミュニティがないとつらいよね。。。

補足しておくと、集まっていた人たちは後ろ向きな人ではなく、むしろ会社や社会に対してもっと貢献したいという気持ちが強い人たち。だからこそ、自分の求める基準と自分ができていることのギャップを感じてしまうようでした。

それぞれに自分が感じている自分の弱点や、最近感じる違和感をさらけ出し、雰囲気が徐々に柔らかくなっていきました。

facebookで見ていると、それぞれが面白そうな活動している部分が目に付くけれど、アップされていない部分で悩みや大変なことはいろいろある。そんな時代だからこそ、自分をさらけ出せるコミュニティ(仲間)が必要なんだよね。

自分を鼓舞して背伸びするコミュニティよりも、弱い部分をさらけ出せるコミュニティの存在価値が重要になってきているのかもしれない。



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2013/04/18

都市開発に学ぶ「真のユーザーが、発言権を持てる仕組み」の重要さ


4/18日に大手町で行われた「GREEN URBAN INNOVATION ポートランドに学ぶ グリーンシティのつくり方と使い方」と題したカンファレンスに参加してきました。

参加の理由は、昨年ポートランドを訪れて「何が起きているのか?」は理解できたものの「なぜこんなことが実現できているのか?」という部分について、解明のピースが一枚足りないような気がしていたからです。

<ポートランドに行って見えた成功要因>

・小さすぎず多すぎない都市圏の規模感

・自然環境に恵まれた地政的なメリット

・経済的成功を目指す人はカリフォルニアに行き、生活の質を重視する人はポートランドにやってくるといわれる、フィルターが機能していること

・大企業の本社などもあり、仕事があること・仕事を求めてやってくる若い人も、自分で小さな仕事を始められる隙間が残っていること


・生活コストが上がりすぎていないこと
で、一枚足りなかった部分が今日のカンファレンスで見えててきたものは何なのか?

長期ビジョンに則った街を作るための行政と民間を含めたシステムが見えていませんでした。


ポイントは、土地を所有している住民やディベロッパーなどが高い固定資産税を払い、それを財源としているからこそ、自分たちの意志を反映した街づくりを行える仕組みです。



固定資産税を特定地域などを対象に付加するTIFというスキームで、PDC(Portland Development Center)などが財源を得て、その地域を開発する原資として、民間企業と一緒に口も金も出す立場でプロジェクトに関わっていくシステムです。

地域住民と対話してどんな地区開発を望んでいるのか?コミュニティ形成につながるオープンスペースはどんなものが必要なのか?をPDCがコミュニケーションしながら、開発計画を作り、そこに民間企業を募ってプロジェクトを行っているようでした。

固定資産税をTIFというプログラムで多く払っている人が、発言権を持てる仕組みになっているがいいですよね。


受益者負担の理念が行き渡るように、日本でも徴税権などを地域単位でフレキシブルにやらないと、理想ばかりで、前に進みません。

真のユーザー(この場合だと地域住民)が、財源的にもプロジェクトオーナーになっていることって大事ですよね

都市開発についてだけでなく、新規事業のプロジェクトなどをスタートさせるときにも、発言力の設計などをちゃんとやっておくことって、忘れられがちですが重要です。



カンファレンス終了後、ポートランドのローストコーヒーが振る舞われていました。
こういう“売り”があるのが強いよなぁ


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2013/04/16

会社の肩書き以外の自己紹介名刺を持つのが普通の時代。

湯川鶴章さんが書いた「天職を収入源にしない生き方。でも名刺の肩書きには書く」というBlog記事を読みました。


20世紀は、収入源にアイデンティティを置いて、収入源を名刺に書いた。でも21世紀は、収入源じゃないことにアイデンティティを置いて、名刺に書くようになるんじゃないか。


僕自身も、先日「仕事が足りないわけじゃなくて、尊厳を感じられる仕事が足りない というエントリーを書いたばかり。
大きな市場で通用するスキルやエッジをもたない人が、どうやって尊厳を得ればいいのだろうか?

それは、大きな市場で勝負しないこと。もしくは、収入を得る仕事とは別に、尊厳を得るための仕事を別に持つこと(金銭的な報酬は得なくてもいい)だろう

いままでは、名刺=会社から与えられるものだったから、自分の稼ぎとしての所属を表明することが当たり前でした。でも、会社の仕事以外で自己紹介するときに、稼ぎ先の話をするのではなく、自分が意志を持って活動していることを通して自分の人となりを表すのは、すごく自然なことです。

自分を他人に見せるときに、複数のパターンがあるのは悪いことではありません。実際、いろいろな場で自分の取り組んでいることを表明する個人名刺を出す方が多くなってきています。個人的には、本業を隠すために個人名刺を持つのには共感できませんが、本業以外のプロジェクトも説明するために、個人名刺を持つのはすごく共感できます。

逆に、以前から違和感があるというか、こうはなりたくないなぁ・・・と思ってしまうのが、「会社での地位だけが自分のアイデンティティになってしまう人」。そこを狙って、退職前の肩書きである名刺を純金でつくって飾っておく商品までありますから。(商品としては、ターゲットも明確だし、よくだきていますよね)


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2013/04/09

仕事が足りないわけじゃなくて、尊厳を感じられる仕事が足りない


ふと気がつくと、丁寧な暮らし方や、地方での暮らし方に魅力を感じる人が多くなっている。

一方で、株高と資産高期待感で、以前の浮ついた生活が再び浮上してきそうな雰囲気もある。

しかし、一時的に景気が良くなっても、日本が抱える構造的な課題が解決しないことは周知の事実だ。やはり、もう後戻りはできない。

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多くの人は自分たちが求めているものが「個人として必要としてもらえること」「個人の尊厳を感じられること」だということに気がついてしまった。

経済的な不安や、生活が苦しいという問題は解決されなければならない課題だが、自分が人として、一人の人間として誰かに求められている、必要とされているということを実感できるようにならないと、根本的な問題は解決できない。

仕事が足りないわけじゃなくて、尊厳を感じられる仕事が足りない

スキルや自分の名前をベースで売り込むことができる人は、勝手に尊厳を感じられる仕事を作ることができる。だから、この層にとっては、自由競争ができる市場環境があればいい。


一方で、大きな市場で通用するスキルやエッジをもたない人が、どうやって尊厳を得ればいいのだろうか?

それは、大きな市場で勝負しないこと。もしくは、収入を得る仕事とは別に、尊厳を得るための仕事を別に持つこと(金銭的な報酬は得なくてもいい)だろう。

大きな市場で勝負しない=自営業として、ニッチでいいので、自分の仕事に価値を見いだしてくれる人だけを相手にして仕事をする。お金よりも、自分の尊厳を優先して働けばいい。

金銭的な安定も必要なのであれば、尊厳を得られることをメインの仕事とは別にやればいい。コミュニティ運営をサポートさることでもいいし、ボランティアでもいい。

どちらにしても、自分が欲しいものに気がついたら、工夫して欲求を満たす方法を自分で考えなくちゃいけない。そして、いいとこ取りだけじゃなくて、トレードオフできる部分を見いだす必要がある。

それができれば、じぶんの選択肢はじぶんで作れるのだから。

関連エントリー:楽でも、派手でもなく「丁寧に暮らしたい」

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2013/04/01

組織カルチャーの影響を、無意識に受けている

leverage your collective genius.って組織のメリットかも。

17年前、自分も新入社員だったんだよなぁ。

先日、リクルート97年入社15周年同期会をやったおかげで、入社式の様子を記録したDVDを観る機会がありました。学生から社会人になる一日目ということもあり、本当は記憶に残っているべきでしょうが、まったく覚えていませんでした。

同じく、入社式の時に配布された冊子が、同期会で配られたのですが、これも同様に読んだ記憶がありません。

当時のリクルート代表取締役社長位田さんの新入社員のメッセージを読んで、ちょっとびっくりしました。こんなこと、新社会人にメッセージしちゃうなんて、いいなぁ。

要約し、抜粋すると以下のようなメッセージです。


会社にはカルチャーがある。リクルートの大事なカルチャーは以下の3つです。 

1:「じぶん」が「じぶん」になること 
自分の意見と先輩の意見が違っていたら、議論してください。その場合、「自分の考え」を持つ必要があります。私たちは事業を通して、偏差値で学校を選んだり、親や世間体を気にしてカイシャを選ぶのではなく、一人ひとりが「じぶん」をもって、「じぶん」の基準で選択をしていく人を応援しています。だから、みなさんも「じぶん」になることを仕事を通して実現してください。 

2:チャレンジし、学習すること 
21世紀に社会人として成功するためには、自分が本当に力を発揮できる仕事を見つけ、その分野では誰にも負けない力をつけていくことが必要です。しかし、みなさんの限られた人生経験の中で、何が自分に合っているかを知っている人は少ないはず。思い込みを持たず、どんな仕事にも挑戦し、仕事を通して学ぶという姿勢を持ち続けて欲しい。 

3:失敗のコストは授業料 
失敗したら、次の成果に結びつければいい。だから失敗のコストは授業料。チャレンジしてして失敗することは、失敗を恐れて、チャレンジしないでいるよりも、「イイコト」。若い時代は、能力もさることならが、機会を捕らえる意欲を大事にしてください。

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このメッセージを読む限り、僕が脱藩学などを通して伝えていることは、所詮リクルートカルチャーの影響下にある、ということを気づかされます。

このスピーチや原稿を読んだ記憶がなくても、組織のカルチャーをしっかり受け継いでいるわけです。どんなカルチャーの組織なのか、どんな思考スタイルを持った集団なのか、が自分の考え方に非常に大きく影響するということですね。

組織カルチャーに合った人間を採用しているとも言えるかもしれませんが。。。


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