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2014/03/20

(千葉県佐原から学ぶ)時代の変化を読み取れるか?読み取れたとしても変化できるのか?

先日、取材で千葉県香取市佐原を訪れました。
佐原は江戸時代には“江戸優り”と言われるほどの商業と観光の中心地。

当時の物流の中心は水運。その水路の重要な地点として、積み下ろしが行われ、人が集まり、市場が開かれ、商業都市として栄えていたようです。さらに、香取神宮を参拝する観光客が集まる観光都市という一面もあったのでしょう。


現在、その町並みは、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。水路から陸路に物流が変わり、都市の位置づけが変わっていく中で、現代の都市開発から逃れた佐原には、“町並み”“東京からはなくなった江戸文化”という大きな武器が残りました。


佐原で考え方ことは以下の2つの部分です。
  1. 技術革新・時代の変化によって、自分たちの将来予測ができなかったのか?水路から陸路に物流が変わる予測ができなかったのか?
  2. 変化は読めていても、自分たちが変化したり、移動する意思決定ができたかのか?


自分たちのいる都市・場所の環境がどう変わっていくのかを予想することができたとしても、都市自体が変化することは困難だということを痛感しました。ましてや、地理的なことが要因であればなおさら…。

都市にも他の選択肢はありますが、“変わりたくない人”のために変化の意思決定が行えなくなります。佐原を例に仮定すれば、時代的に弱くなってしまった水運に補助金などをつぎ込むことを行政は意思決定するかもしれません。本来は、その資金を使って観光部分を伸ばすことに投資すべきだったかもしれないのに…。

個人であれば他の場所に移ってしまうことや、商業都市としての面が薄れても観光という部分が残るという読みで、商売替えをするという選択肢もあります。

都市という多くの利害関係者の中での意思決定に比べたら、個人は自分のリスクでジャッジし、変化できます。周りから博打と思われていても、自分が納得する選択肢なら変化することができるはずです。

とはいえ、「このままでも、なんとかなるんじゃないか?」「周りの人も、今までどおりにやっているし…」という気持ちになるのが人間です。だからこそ、こうやって歴史的事実を見ながら、自分の意思決定&変化許容度を上げておく必要があるのでしょうね。



佐原は当時の町並みと文化が残る、素晴らしい場所なので遊びに行った上で、自分自身に、「変化できるのか?」を問うてみてください。


コンテナ物語は物流が新しいコンテナという技術でどう変化したかを記した良書です。適応した港と、既得権益層が強くて乗り遅れた港…。同じようにシミュレーションをするのに最適な本です

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