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2010/11/19

ウェブから雑誌に逆参入!DECOLOG(デコログ)の光山さんにお会いして再認識したこと




ずっと隠れた優良メディアとして注目してきたDECOLOG(デコログ)の光山さん(ミツバチワークス株式会社)にお会いしてきました。TechWaveで三橋さん(@yukari77)が書いているデコログの取材記事を読み、三橋さんと飲み会でお会いしたときにお願いして実現しました。三橋さん感謝です。

ご存じない方のために説明しておくと、ビジュアルコミュニケーションを重視する若い女性向けのモバイルブログサービスです。普通ブログサービスって、本来プラットフォームサービスなので、メディアとは異なるのですが、デコログの場合完全にメディアになっています

■プラットフォームサービスじゃなく、メディア
ここに注目していたのです。自分の「住所」がある場所で、ブロガー同士のコミュニケーションが設計されている。メールのやりとりが盛んに行われる。彼女たち向けの商材を販売している企業がいたり、広告を行っている企業がいる。しかし、彼女たちに喜ばれるカタチで広告も情報として提供できている「場」となっています。となると、「メディア」です。ちゃんと不適切な広告がでないように管理し、デコログ内で人気ブロガーになった子たちに、悪い大人が近づかないための施策をとっていたりとメディアを運営するための取り組みをちゃんと行っています。なんだか、お話を聞いていてうれしくなりました。

■ウェブだけでなく、リアルまで繋げるイベント
また、今年からリアルイベントとしてデコログ会員を集めて、大阪・福岡・東京でフリーマーケットイベントを実施しています。撮影された動画を見せてもらったのですが、普段ブログでやりとりしている人たちがリアルの場で会っている姿を見ていると、メディアの介在意義の大きさを実感できるイベントでした。

ソーシャルメディアで出会って、リアルでMeetUpという流れは都市に住む一部のweb業界界隈では一般的になりましが、本当にこういったマス層に対して「動かす」ことができているのケースはまだまだ少ないと思います。マス層を動かさないと、社会を変えられないですから、これができているのは本当に重要だと思います。

■念願の雑誌創刊。雑誌コードも自社で取得!
社長の光山さんとお会いしたのが11月18日。そして、自社媒体である雑誌を創刊したのが前日の11月17日でした。なんと、驚くべきことにこのご時世に新規で雑誌コードを取得し、各取り次ぎと契約して、雑誌を創刊するところまで漕ぎ着けたそうです。
さらに、驚くことに雑誌を出すために必要なことも知識もなかったけれど、「出したい!」という強い意志があったので、いろいろな人に聞いて紹介してもらった人に相談しながら、次々と出てくる課題を一つ一つ解決して創刊を迎えたそうです。

自分も雑誌を作っていた側なので、流通のルールなど業界のしきたりなどいろいろ経験しているのですが、光山さんが言っていた「全く知らなかったから、できたのかもしれません。」という言葉が目から鱗でした。

このDECOLOG PAPER(デコログペーパー)ですが、季刊で発行していくとのことです。雑誌だけでも楽しめるのですが、デコログとのメディア連動もすごく良くできていました。目次はケータイサイトのほうにあり、地域別などで雑誌に登場しているブロガーを検索して番号連動で雑誌を確認できるようにもできています。






■まとめ
ウェブ時代は、みんなが媒体を持てるし、紙時代と比べて参入障壁が低くなったと言われてきたけど、「メディアを運用する力」を持った人にとっては紙メディアに逆参入することも可能だということを光山さんが証明してくれる気がします。

そして、ユーザーとコンテンツを重視して、ウェブ+リアル+雑誌と「素晴らしい場」を創って行っている姿には、本当に刺激されました。ベンチャーから始めたって、こんなに素晴らしい場を運営できるし、ユーザーの顔が見えて生活を変えるサービスを創れるんだと勇気をもらいました。




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2010/11/05

【Instagram使用感想】写真の楽しさを、やっと完成させた驚くべきアプリケーション!

iPhoneアプリケーションのInstagramをご存じでしょうか?
使えば使うほど、メディア設計やコミュニケーションプランニングなどをやっている方々が忘れてはならない「シンプルであること」の重要性を痛感しています。


簡単に説明すると、撮影した写真にポラロイド風やフィルム風にエフェクトが簡単に掛けられ、web上に写真を公開できるというただそれだけのアプリケーションです。

でも、そこにはスナップ写真を楽しむためのすべての要素が入っています。

写真の楽しさじゃなくて、ついついカメラ自体の物としての機能ばかりに目がいってしまいますが、一番重要なのは「写真を楽しむために重要な要素は何か?」を突き詰めてシンプルなプラットフォームを提供することです。撮影→加工→共有→評価という一連のコミュニケーションが簡単にできることに特化されています。そして、友人たちの「like」評価やコメントをもらうことで、ますます熱中させるというリピート性がシンプルな中にもしっかりと埋め込まれています。




Instagramのような写真を楽しむためのシンプルなプラットフォームを目の前にすると、従来のカメラ+プリントorネットで公開というシステムでは、写真の楽しさを完全には引き出せていなかったと気づかされます。自分の本にもたまたまカメラのコンセプト設計の事例を書きましたが、「そもそも」何をするためのものかを考えて、そこに特化した軸でシンプルにコンセプト設計しないと機能盛り沢山のよくわからないものができあがりますから。

Facebookやtwitterにも写真を公開して楽しめる機能なんてたくさんあるのに、多くの人がInstagramに夢中になる秘密を、ハマってみることで是非体験してみてください。本当にオススメです。




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2010/11/03

人生って何が役に立つのかわからない。役に立つときが来てはじめて「あのときの経験は、自分にとって意味があったんだ」と気がつく。

10月末に国際フォーラムで、グラミー受賞アーティストのダグラス・パーヴィアンスさんとのトークショーをやって、ふとタイトルのように「過去にやったことで今の自分に役立っている」ことに思いあたることがあり、このエントリーを書いています。自分の中ですっかり忘れていた過去の経験だったので。

高校生の時に、1ヶ月に一度、FM仙台(現在はDate fM)で30分番組「飛び出せ! 高校生諸君」の出演+企画をやらせてもらっていました。番組の企画から取材、出演までを自分たちでやるという自由な枠でした。もちろんサポートにディレクターさんがついていただきましたが、ここまでやらせてもらっていいのかというぐらいの恵まれた機会でした。

番組のスポンサーが予備校だったので、ターゲットとなる高校生に聴いてもらうためには、高校生自体が出演したら友達も含めてターゲット聴衆者が獲得できるはず。という背景があったからだと思います。事実、出演は予備校のターゲットとなる進学校のみでしたので。


企画作ってどんなテーマで番組を作るのかという一通りのことを勉強できたのですが、特に鍛えられたと思うのが、フリートークの技術です。毎回、スタジオで話すのですが聞いている人を意識して話すという初めての経験。説明することを意識しながらも、普段のおしゃべりのようにテーマに沿って会話することの難しさ。適切な言葉で即時に相手に返さなくちゃいけない瞬間芸的な頭の使い方まで、ここで鍛えられたように思います。さらに、スタジオの時間がありますから無限に時間が使えるわけではないという切迫感もありましたから、必死でした。

よくよく考えてみると仕事をしているときに重要なのはこういったコミュニケーションスキルだったりします。特に話すスキルって、忙しいときに磨くのは困難ですから、高校時代に実践で勉強できたのは本当に恵まれていました。普段の仕事だけでなく、いまだに急に司会やトークショーを頼まれても、なんとか対応できているのも、この時の経験のおかげです。

こういうことって、高校生の時にはまったく気がつかなかったよなぁ、と。でも、あのときの自分とその経験を与えてくれた大人に感謝しています。そういえば「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集1994-2009」のあとがきにこんな文章がありました。もっと俯瞰的に人生を捉えると、こういった過去の自分に感謝することがたくさん出てくるのでしょう。

そんなに簡単にあっさり括ってしまっていいのかどうかよくわからないが、人生とはたぶんそういうものなのだろう。あとになってみれば「ああ、そうか、そういうことだったのか」と腑に落ちるのだが、その時点では何がなんだかわからない。でもよくわからないからこそ、人生にはきっと意味があるのだろう。よくわけがわからないこらこそ、これからどうなるのか先が見えないからこそ、人は必死になってそこから何かを吸収していくのだ。









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