「戦略PR 空気をつくる。世論で売る。」の本田さんが、「震災後に見るソーシャルメディアと戦略PRの重要性」という記事を書いています。その中の一部を引用します。
さらに、未曾有の大震災は、一夜にして消費者の価値観をも変えてしまった。民間調査会社のシタシオンジャパンの調査によると、「消費行動を通じて社会に貢献したい」という回答は震災前後で約40%から70%近くにまで跳ね上がった。
多くの企業にとって、「今後のマーケティングにどう取り組むか」は悩ましい課題といえるだろう。いったい、企業は今後どのようなコミュニケーションを行っていくべきなのか。
ここで私が思うのは、これまで以上に世の中の「空気」と向き合うことが、企業にとって重要になるということだ。ここでいう「空気」とは、社会的な世論でもあり、消費者やマスコミの関心だともいえる。
この「空気」をつくるのが、戦略PRという手法だ。しかしこれからは、「空気をつくる」という発想に加えて、これまで以上に「空気を読む」というスタンスが重要になるはずだ。
この観点においても、ソーシャルメディアは企業のコミュニケーションにおいて切っても切り離せない存在となる。
僕の思っていることを代弁してもらったようで、とてもうれしい気持ちになりました。起業した時に、会社名に「株式会社空気読み」と名付けたら、周囲の人から「最も迎合しない人」がなんでこんな名前付けたの?と不思議がられました。
いやいや、そうじゃなくて、「空気を読んで、あえて空気を読まない発言するのも僕の役割です」とよく答えていました。周囲の状況や、時代環境、生活者が本当にどう感じているのかを把握した上で、何を提案するのか?それが僕の役割だと感じたからです。
ときには、順張りで提案するときもあれば、「あえて」と逆張りを提案するときもあります。そして、この「空気を読む」のに最適なツールがソーシャルメディアだと思っています。
以前、本にも書きましたが、僕にとっての「空気を読む」の原点は「人」です。雑誌の読者やサイトの利用者に会いに行く。家を訪れると多くのことがわかる。顔が見える個人の感想が聴けることで、何を欲ししているのか?どんな文脈でその発言なのかがわかります。
それが、ある程度置き換えられるようになったのが、ソーシャルメディアです。その人の発言の文脈や背景、そして「顔」が見えるからです。もちろん、家に行ったり実際に会うことまでの濃い情報量には追いついていません。しかし、逆に従来潜在的で表に見えてこないことまで、ソーシャルメディア上では本人も知らず知らずのうちにつぶやいてることがあります。それが見えることが、面白く仕方がないのです。
僕の趣味はだから「空気読み」です。そして、「空気を読んだ」上で、どう行動するのか?何を変えていくのか?を提案することです。ということで、本田さんの素晴らしい記事に触発されてしまいました。
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