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2011/02/10

思い入れのあるブランドに対して「無給外部ブレーン」になりたい感じ。




先日NewBalanceのM1400を海外に注文して届いたときに思いました。
いったい今まで何足買ったんだろう?
今あるだけでも10足以上靴棚にニューバランスだけで並んでるw
サイズもすでに熟知しているし、届いたときもワクワクというよりも「再会」的な気分になります。

高校生ぐらいからだから、かれこれ約20年間は付き合っているブランドです。
こうなってくると、すでに普通で言われる「ブランド」とは違った思い入れが出てきています。

例えば・・・

・商品について感想を聞かせてくれと「デプスインタビュー」を頼まれたら、無料で1時間でも2時間でもしゃべっちゃう

・今まで履いてきた靴の遍歴や履き心地について、アンケートを頼まれたら、どんなに設問数の多いアンケートでも丁寧に答える

・かつ、答えている瞬間も楽しくてしょうがない

・自らがエバンジェリストとして、周囲の友人知人におススメすることを勝手出る。「絶対、買ったほうがいいって!」とおススメできる

というように

私とNewBalanceとの間には「無料奉仕」を「喜んで」やるスイッチがすでに発動しています。

そうすると、上に書いたような「無給外部ブレーン」を買って出るようになるのです。

消費者→ファン→エバンジェリストと成長している人が存在していることは、ブランドの目に見えない資産です。


マーケティング3.0とか、「共創」とかいろいろな言葉は出てきていますが、
原点はこの「お世話になった間」→「愛着」→「自分の一部」となるような関係づくりが重要なんだよなぁ。

ちょっと今、「ブランドと個人の対等のコミュニケーション」「友達顧客」「無給外部ブレーン」など、この辺りについて考え始めています。次の次の本でこの辺りのことを書こうと進めています。






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2011/02/09

74年世代。「二つの価値観」が並存する端境期に生きる楽しみ




最近、自分が生きているタイミングは「端境期」だと認識することが多いです。

資本主義から次の仕組みへ移行するタイミングであり、二つのものが交じり合いながら進んでいくタイミング。

産業が成熟し、ITという武器がインフラになるにしたがって、事を成すために、必ずしも巨額の資本が必要なくなってきました。上場廃止する企業が多くなっているのも必然だと思います。


そして、74年生まれ世代から見ると、上の世代は「消費」へのウエイトが高く、下の世代は、消費よりも「貢献」へのウエイトが高くなっているように感じます。

ヒエラルキーが明確で消費することが快楽な価値観と、誰かの役に立って貢献ができることが至福と感じる価値観です。
上の世代が考えていることも、よくわかる。
でも、ちょうど10歳下の世代の価値観にものすごく感じていることが重なるのです。


次の価値観がより拡がり、社会システムも変わっていくことは間違いないと確信しているのですが、
現実はまだ旧社会の価値観の中で、商売をやったり、マネタイズの仕組みを設計する必要があります。

このあたりの葛藤やバランスをとりながら
「よしなに」やっていくことが自分(の世代)には求められているんだなぁと思っています。

産業の競争ルールでまだまだ戦えって行く人は新興国に挑戦していくだろうし、
新しい価値観をトライしたい人は、行詰ったように見える日本などの先進国でチャレンジしていくのだと思います。

ちなみに、若者が新興国での勤務を嫌がるのも、こういった価値観と繋がっていると考えています。
ある時代の価値観の人から見て理解できない考え方や概念は、意外と次の時代に対応するためのヒントだったりします。

この二つの価値観の狭間で、自分が何ができるのか?
この大きく社会の仕組みが変わりそうなタイミングに、何が提供できるのかを、考えてみます。

ということで、昨夜の議論に感化されて書いたエントリーでした。(それと冒頭の本は、議論中に紹介されて注文した本です)






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2011/02/05

年初に感じた「革命に必要な環境は揃った」という感覚は正しかった。

現在もエジプトから目を離せない状況が続いています。ふと、自分のblogを振り返ってみると年初にこんなエントリーを書いてました。



2011年新年早々の気分。人と国家について今年は考えるテーマにしよう。
一部、抜粋すると以下のようなことを書いている。

■カウンターカルチャー×ネット

カウンターカルチャーとして、仕掛けるためのツールがインターネットなのかもしれない。既存社会の置き換えのためにネットを使ってもおもしろくない。あるべき姿にしたり、無駄なことを取っ払うためにやんなきゃおもしろくない。
こんなことを考えている背景には、昨年「1984」のオマージュである「1Q84」が出版されて、ビックブラザー→リトルピープルが書かれたタイミングと、今回のwikileaks対国家という構図がいろんなことを象徴している気がしてならない。優秀な小説家は「炭鉱のカナリア」の役割を、自分たちも無自覚なうちに担っている場合があるから。

■現実逃避するためのツールを広める既得権益者
これもお正月のテレビ番組に辟易して再認識したこと。統治者としては、国民をある程度飼い慣らしていたほうが楽なんだろうな、と。そのためにテレビって、無料でものすごく影響力のあるメディアだということを再認識しました。
見ているだけという楽さ。時間がなんとなく過ぎてくれる。テレビを見ていれば、現実の諸問題について考えなくて済む。テレビで報道されていることや、紹介されていることがすべてだという気になってしまう。だから、電波の権利を持っている国がマスメディアをコントロール下に実質置いているもんなぁ。

さらに、1月7日にはこんなエントリーを書いている。
ルネサンス三大発明から考える現代の三大発明は?


で、もう一つ気になることが、このルネサンス期にそれまでの社会の仕組みを大きく変えるきっかけとなる三大発明が起きてますよね。


  1. 羅針盤→大航海時代へ。新大陸に目線を向け、国の競争ルールが変わっていく
  2. 火薬→騎士階級の没落へ。国力のルールが変わり、力を持っていた層が没落していく
  3. 活版印刷→教会の地位が低下。聖書をもって世界中に思想を拡大することができるように


既得権益層が崩れ、新しい職業が出てきて、世界に打って出る価値観ができた時代だったのでしょう。(もちろん、ヨーロッパにおいてですが。)で、こういった「CHANGE」の始まりが人の価値観の変化から始まって、芸術や文芸文化から起こり、徐々に政治や企業(=国)にも影響していくのが面白いなぁ、と。
で、翻って同じように価値観転換が起き始めている今。2010年代の三大発明って何になるのかなぁということを考えていました。自分的には社会構造に与える影響という意味で以下の三つになるのかなぁと漠然と考えています。

  1. ソーシャルメディアプラットフォーム(ex.Facebook,twitter,セカイカメラ)
  2. ソーシャルレンディングプラットフォーム(ex.kiva,kickstarter,maneo)
  3. 検閲を受けない情報可視化メディア(ex.wikileaks,Ustream)

ソーシャルメディアプラットフォームは、同士を見つけたり、プロジェクトを立ち上げるときの人的ネットワーク形成に革命を起こしてくれます。いままでどこかの団体に所属しなければならなかったのが、在野から優秀な人が自主的に集まって、コトを起こせるプラットフォームとなってきました。どこに所属するかよりも、どんな意見を持っているか、何をやろうとしているかが重要になってくる社会に変わってきています。
=権威ある組織に属している価値が相対的に低下していく
ソーシャルレンディングプラットフォームは、簡単に個人が、賛同するプロジェクトに融資したり、募金することができる仕組みです。これが一般化していけば、大資本じゃなければできなかったこと、配当が見込める事業じゃなければ資本が集まらなくてできなかったという制約から解放されます。「やったほうがいいよね!」にお金を集めて、実行することができる下地になってくれる仕組みです。
=資本主義の利益至上主義、配当指向のマネーゲームからの脱却
検閲を受けない情報可視化メディアは、権力者の情報コントロールをできなくしていくことになるります。Wikileaksはわかりやすいですが、Ustreamなどの編集を伴わずに検閲が入らないものもこれに当たります。それによって、1や2で紹介したことがより活発化していくきっかけになっていくと思っています。国家という幻想や、利益至上主義に疑問を持つ人を増やすきっかけになっていくだろうから。
=既得権益者(国や政府)による情報コントロールから自由に
物事は急には変わらないので、時間をかけながら変化していきます。方向といしては国や政府の力が相対的に低下して、個人の力が相対的に高まってくることになると信じています。ルネサンス期にヨーロッパでできたことだから、できないわけがない。
革命好きの自分としては、この渦中で楽しまなくちゃどうする!って感じなんですよね。気分的に。power to the people!

これって、ほとんど今回のチュニジア、エジプトのことを書いているとしか思えないもんなぁ。やっぱり起こるべくして起こっている。今年は、この流れが加速しそうな気がしてなりません。世界情勢が自分の生活とリアルタイムに繋がっている時代が来ています。もう、テレビ見ている暇なんかないですよ。






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2011/02/02

「他人の年収が気になる理由」。誰かに都合のいい「他人の物差し」を疑おう!


世の中で当たり前だと思われていることを、疑うところから「革命」は起こるのかもしれません。

平成19年民間給与実態統計調査より(国税庁)。やはり年収は国税庁が調査w


たとえば、仕事を比較したり、人を比較するときにも「年収ヒエラルキー」を信じ込まされていないでしょうか? 年収を基準にすることが当たり前になっていないでしょうか?
同年代の人と比べて、自分の年収が高いのか低いのか? 自分よりも良い物を持っていたり、良い家に住んでいると年収が高いんじゃないか?と考えてみたり。最近では、公務員などに向ける怒りも「いい年収もらいやがって」となっていたり。。。
でも、よくよく考えてみると年収という基準だけで比較するのっておかしいですよね。企業に置き換えれば、株を購入するときに売上だけで比較しているようなものです。特に個人ということを考えると、むしろ利益絶対額のほうが何倍も重要な基準になると思うのに。。。
手元にどのぐらいのお金が残って、再投資にどのぐらいの金額を回せていて、そこからどのぐらいのリターンが得られているのか?
もしくは、お金の使い方がどのくらいその人の「人生満足度」を高めているのか?
仕事の充実度、自分の能力が社会に役立っているという喜び、ライフスタイルの満足度、暮らしやすさ、などいろいろな要素があるはずです。人によって重要と感じる価値が異なるのも自然なことです。お金を使わないことが、喜びの人だっているわけですし。
そもそも、満足の基準は他人との比較じゃなくて、自分の中にあるはずです。他人が決めた物差しを盲目に信じちゃいけません。

さて、なぜ「年収」を基準としてソートをかけることを是とするように、我々は教育されてきているのでしょう?
国の税収を考えた場合、年収が高い人からは多くの税金が取れるからだと思っています。
同じように、「就職率」が問題だと信じ込まされているのも、国としてはサラリーマンになってくれたほうが、税金がとり易く、年収が上がってくれないと税収が増えないからかもしれません。
「就職しなきゃ」「年収上がるように転職しなきゃ」・・・結果、喜ぶのは?

世の中で当たり前だと思われていることほど、立ち止まって考えてみたほうがいい。
誰かにとって都合のいいための基準なのか? 本当に自分にとって良い基準なのか?を。

あと、以前「従業員という生き方」から離れている人たちの5つの秘訣」のエントリーで書いたインディペンデントな生き方をしている人が、活き活きと輝いているのも、こういった当たり前だと思われている基準から目を覚ましているからだと考えています。
こんな時代だからこそ、自分の人生を取り戻すいい機会ですよ。








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2011/02/01

TechWave主催1000 English Speakersのレポートがサンフランシスコのwebニュースに取り上げられました。


1/24月曜に開催した1000 English Speakersイベントが「Social Media: Where Is The Country That Gave Us Sony?」というタイトルで英語記事になっております。

このblogでもイベント告知だけして、終了後のレポートはすっかりしていないまま。。。
そもそもイベントの目的は「日本から世界に出ようぜ!」ということで、英語でプレゼンする場を設けることで日本から英語圏へ殴りこみをかける変革者を育てることを支援することでした。10組の勇者が英語でプレゼンを行い、募集人数を上回る観覧者の方にお越しいただけました。運営者として一安心でした。
そして、こうやって海外のメディアで取り上げてもらえるなんて!

日本語でのイベントレポートは以下です。
審査委員長湯川さんによるレポートはこちら→http://techwave.jp/archives/51579790.html
言いだしっぺの一人シリウスラボ所長関さんのレポートはこちら→http://techwave.jp/archives/51580229.html

■おまけ
海外メディアに取り上げていただいた件ですが、ちょっと種明かしを。newsjunkiepostというサンフランシスコのニュースメディアの共同創業者のDoloresが日本に滞在中で、イベントに興味を持ってくれたので来てもらいました。それで、記事にしてくれたというわけです。とはいえ、記事にするだけのインパクトのあるコンテンツだったということが大きかったと思います。
急遽お願いしたので、写真はDoloresのiPhoneで撮影したものです。よく見ると写真には僕が話している姿がw









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2011/01/30

Jay-zの自伝「decoded」書籍発売キャンペーンがすごすぎる。

ニューヨーク、シカゴ、ロンドン、パリで行われた書籍発売告知キャンペーンの紹介です。ここまで大がかりに、リアルの場に展開し、そしてネットを使ってヒントを探すというゲーム的な仕掛けがうまくできているものはなかなかなかったかなぁ、と。



Jay-zの自伝「decoded(謎解き)」が発売される前に行われたもので、書籍の題名通り「謎解き」になっているキャンペーンです。書籍のページを都市のいろいろな場所に掲示し、その場所を見つけて応募するというものです。賞品はラスベガスで行われるJay-zのショーへの招待。ヒントは、検索エンジンBingで提供されていたとのことです。



ゲーム性の高いこのキャンペーンがすごかったのは、「まさか」と思える場所に掲示したことでしょう。このサイトを見てみるとすごくおもしろいです。そして、本のページの文字組をそのまま広告にして掲出するって、美しいなぁ、と。街で遊ぶってまだまだやれてないことがたくさんありそうです。








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2011/01/28

世界的に「家業」が再ブーム?足が地に着いたビジネスがCOOL。


最近のMONOCLEを読んでいた気が付いたのだが、今多くの若者が憧れる職業って「家業」なんじゃないでしょうか?ちょっと前の2010年11月号も「家業」というかFamily businessが特集されていました。

正確には、「家業」は職業ではありません。でも、彼らが求めている価値観が「家業」だと実現できるのです。

信頼できる人たちと、自分たちで事業を始めたい。しかし、起業するにはハードルが高い。。。そこで急に脚光を浴びているのが「家業」。もちろん、実家が何か事業をやっている場合に限られますが(僕も、家業はありますが継いでませんw)。

「就職せずに、coolな人生を送りたい」。正直、就職してもバラ色の人生が待っているとは思えない。だったら、自分で自分の人生をコントロールしたい。そう考えて、今まで嫌煙されていた「家業」に再び目が向いているようです。

生まれ育った場所で、親から引き継いだものをより洗練されて提供していく、そんな仕事の仕方をMONOCLEで取り上げています。現在連載している「Hiyaku」というマンガがまさにそういうストーリーです。投資銀行を辞めてNYから葉山に戻ってきた主人公が、家業のシャツメーカーを復興させる話です。(まだ、連載途中なので、どうなるかはわかりませんが)。そして、地元の友人たちもそれぞれが地元で地に足の付いた商売をやっている人たちなのです。

この「足が地に着いた商売」というのが、キーになっていると思います。
信頼できる仲間と、足が地に着いた商売がやっていければ、一発大きく当てなくてもいいんじゃないの?その代わり、デザインやエコには気をつかうけどね。COOLじゃなきゃ嫌だから。
上記のような空気が流れ始めています。日本だけではなく、他の先が見えなくなった先進国にも。私はこの流れをポジティブに捉えています。利益よりも、人対人のコミュニケーションや信頼を大切にする方向と同じだからです。なにより、何度もblogでも書いているような「その他」の職業選択をする人が再び増えてくることになるから。自営業バンザイですねw





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2011/01/26

「はたらくおじさん」に出てこない職業を知ることが、ライフスタイル選択にとって重要なのかもしれない。

ネットに超クールな“職業データベース”が出来つつある
この記事にインスパイアされました。

確かにネットで個人が自分のことを公開することが増えてきたことに伴って、どうやってその職業に就いたのか?が可視化されてきています。Chikirinさんが言うように超クールな「職業データベース」が出来つつあるということは間違いない事実です。

もう一歩進んで、私は「そもそも、この人はどうやって飯を食っているのか?」が見えるようになってくると考えています。子供の時って「この人って、どうやってお金もらっているんだろう?」という不思議な大人がいませんでしたか?

今になって考えてみると、型にはまった通常の職業に就いていなかっただけで、別に経済活動をしていなかったわけではないと思います。どこかの企業に勤めていたり、物やサービスを目に見える形で提供していなかっただけで、「食い扶持」は持っていたのだと思います。

不動産収入があったり、自分で事業を持っていたり、特許やシステムを持っていたり、投資をしていたり・・・それこそNHK教育テレビの「はたらくおじさん」に出てこない職業の人々だっただけです。

ネットに自分をさらけ出して書いてくれる人たちのおかげで、マジョリティな職業だけじゃなくて、いろいろな生き方、働き方があるということが認知されて、職業選択(というかその場合ライフスタイル選択になるんだろうな)がより気楽になったらいいのに。そう考えています。

僕は、世の中の「こうじゃなきゃいけない」が少なくなる活動を引き続き支援していきますね。そうそう、不思議な大人って、実は最先端な人たちだったのかも? もしかして、僕も不思議な大人サイドに今いるかもしません。



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2011/01/20

小さな会社の資産は「エンゲージメント(絆)」。でも、財務諸表ではあらわせない

ここのところ、続けて少人数(5人以下)の会社で面白いことを仕掛けている人たちと飲むことが続いています。
今週もレベルQの田中さんと、タラコデザインの本多樹(大学時代からの友人)と飲んでました。

レベルQでは、「おごるTV」「東京ナイロンガールズ」や「オトナコドモラボ」などを運営
タラコデザインでは、「勝手に高崎応援フリーペーパー IC10」や、「高崎おばさん.com」を運営

株式会社空気読みもそうですが、少人数の会社には営業部隊がいません。しかし、なぜか仕事のお声がけをいただき、そこから自分たちも興味の持てることをプロジェクトとして取り組んでやってきています。「誰かから声をかけていただけない」と仕事は無いわけです。

芸者や芸人が客に呼ばれるときに使っていた「お座敷がかかる」ってやつですね。自分で会社を始めてから「お座敷がかかる」ようになっていることが、いかに大切かを実感しています。

じゃあ、どうしてお声掛けいただくか?というと、結局人脈です。でも、人脈というと漠としているので整理すると以下のような「エンゲージメント(絆)」がある状態だと思います。

・どんなことができるのかを(お互いが)理解している状態
・人として(お互いが)興味を持ってもらえる状態
・一緒に働いてみたいと思える信頼感、安心感がある状態
・以前にやった仕事が、信頼感・安心感を担保する役割になっている状態


ここまで、話してきたような小さな企業にとって、他社、他の人との「エンゲージメント(絆)」はなくてはならない本当に重要なものです。しかし、財務諸表には一切あらわれません。

今後、こういった個人+αぐらいの小規模な会社を設立して、暮らしていく人が今後ますます増えていくと思います。
そうなったときに、「エンゲージメント(絆)」を把握できないと、金融システム的には正しく与信評価ができずに困ることになるでしょうね。

そのときに、既存の金融システムのあり方が問われるぐらいの大きな動きになるのか? それともKloutとかのソーシャルメディア上での影響力を測る指標などを取り込みながら現在のシステムを維持していくのか?

前にも、『次の通貨が「信頼」になれば、起業する人が増える社会が到来する!?』というエントリーを過去にも書いていますが、このテーマに興味を持って世の中の流れを見ています。




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2011/01/18

livlis(リブリス)を使って、無料でモノを譲ることで気が付いた価値観。

年末から年始にかけての出来事だったので、すっかり忘れていました。
Livlisとは、Twitterを通じてモノをあげたりもらったりできるサービスです。
http://www.livlis.com/



ずっと使っていない「ポメラ」があることを思い出し、「あげる」と公開してみたところ。1週間で22人の方から「欲しい」という応募があり、厳選なる抽選の上当選者を決めて受け渡しをしてきました。

今回、応募条件でこだわったのは「直接会って、受け渡しができること」でした。せっかくTwitterを使ってモノを受け渡せる仕組みなのだから、直接会うことで、自分のモノをその後誰が使ってくれるのか?どんな人なのか?を知りたいと思ったからです。

当選した方と、スケジュール調整をして一緒にランチができたのが1月7日。実際お会いしてみると、新サービスをすぐに使ってみることが好きなイノベーター属性ということもあり、某企業でマーケティングを担当されている方でした。お互い共通の知り合いを通して、繋がっている距離感だということも確認できました。

さて、こうやって受け渡しをやって一番感じたことは、相手の顔が見えると無料でモノをあげるということに抵抗感がないということでした。むしろ、「自分が買ったはいいけど使っていないという罪悪感」を、この人が使ってくれるんだということで拭い去ることができ、気分が晴れ晴れしました。

従来の寄付や贈与のサービスはどれも、あげるほうが偉くて、もらうほうがへりくだるような関係をベースに設計されてきたと思います。しかし、今ではあげるほうがもらってくれる人を募集して、もらって使ってくれるということがありがたいという価値観があるのです。このサービスはまさに、このもらって使ってくれることのありがたさをかなえてくれるサービスでした。

こういった従来の主従関係を逆転することで、「気持ちいいサービス」を提供できる分野がまだまだあるような気がしています。



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2011/01/17

「物書き」のビジネスモデルの変化とチャンスについて、つらつらと考えてみた。


旧システムから新システムに移行しているこのタイミングで、どんな構造変化が起きているのかを「物書き」という立場から見たらどうなるか、考えてみました。なぜ「物書き」で考えるのかというと、個人でフリーの立場で仕事をするといったときに、多くの人が一番最初に思い浮かべるのが「ライターや小説家、文筆家」といった昔からあるお仕事だからです。
旧システムでの「物書き」の成り立ちは以下のような形式でした
・新聞社、雑誌社などに勤務(給料)→別時間で自費執筆
・本業での給料→別時間で自費執筆
→出版社の新人賞などで見いだされて、ライターとして仕事を見つけていく
・雑誌や新聞などの定期刊行メディアでの連載(原稿料)→書籍化(著作権によるライセンス料)
どちらにしても、個人が自分が書いた物を流通システムに載せるのに、高いハードルがあります。今でも同じです。取り次ぎを通して書店というチャネルを使って、自分が書いた物を流通させるためには未だに高いハードルが待ち構えています。

しかし、今では「自分で流通チャネルを持つ!」と考えた場合、以下のように複数の選択肢ができてきています。もちろん、中には自分で流通チャネルを持つとまでは行かないのですが、既存のプラットフォームを活用して、その上に自分の流通チャネルを持つということが可能になってきました。
A自分で定期刊行メッセージをwebメディアで発信


  1. メルマガ(無料)+広告掲載+アフィリエイト
  2. メルマガ(有料)+アフィリエイト
  3. blog+広告掲載+アフィリエイト=(RSS登録、TW、FBなどでのファンリスト化を補う必要あり。ただし、この場合顧客リストではない)

B自分で電子書籍発行


  1. アプリとして販売(有料)
  2. アプリとして販売(有料)+追加配信(有料)
  3. 電子書籍プラットフォームでの販売(有料)
  4. 電子書籍プラットフォームでの定期購読媒体の販売(有料)

※もちろん、フリーペーパーを自分で作って各種店舗に配布するなども可能ですが、個人が続けられるハードルと考えて含めていません。

で、結局ポイントは何かというと、顧客リストを持てるかどうかがキーです。従来は流通チャネルという販売期待量の高い場所を押さえていることが重要でした。だから、個人では太刀打ちできませんでした。

しかし、平均的な販売期待量よりも、自分のファンや自分の書いた物を読みたい人に対してピンポイントに配信できるリストを持てれば、販売期待量の高い場所をどっさり持っていなくても個人が太刀打ちできる可能性が出てきているのが今です。

そう考えると、メルマガやブログ、電子書籍のプラットフォーム、アプリのプラットフォームなどは、個人にとって非常に大きな可能性を持ったリストを獲得できる場となります。
厳密には、メールリストなどプラットフォームにある物を利用できるだけなのか、自分で所持できるのかの違いは無視できないほど大きいものですが、ここでの話ではまとめちゃってます。

さらに、自分であなたのファンである「顧客リスト」を持てれば、別に文章以外も売ることができます。あなたから買いたいと思ってもらう物であれば、販売可能となってきます。


典型的な個人事業主、フリーな職業であるライターや文筆家にも大きな変化がやってきている時代です。埋もれている人がちゃんと食べられる下地が出来てきているわけです。イメージしやすいように「物書き」を例に展開してきましたが、購入してくれる個人に直接価値を提供することのできる他の仕事にも当てはまっていくでしょう。

翻って、これだけ競争の源泉となる「顧客リスト」をなぜ出版社や新聞社、テレビ局などのマスコミは持ってこなかったのでしょうか?


結局、昔から言われているように、商売の基本は「リピート客・有料顧客リストを持っているかどうか」です。これは変わっていません。そうなってくると、以下のように各ポジションでリストを獲得しようと頑張っている姿が見えてきますよね。

新聞社:販売店が各エリアのリスト保持+ニュースアプリなどの配信にも注力
出版社:電子書籍アプリ配信、雑誌媒体は通販でのリスト収集、ウェブ媒体
ラジオ:ポッドキャスト活用に注力
※あくまで個人の印象ですが。。。
J-WAVEがISPに2006年に参入したのも、顧客リストを持つための苦肉の策だったのかもしれませんね。

今まで力を持っていたマスコミが頑張ってやっていることも、個人が自分のリスト(ファン)を構築していくこともネットでは同じ土俵で戦っているというわけですよね。




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2011/01/14

書籍「SHARE」を「シェア」して知り合えた不思議な方々。共通点はプロジェクトを企てている人たち



以前もこのblogで、NHK出版から出た「SHARE」をシェアするというネタを共有したと思います。

初回出荷本には、帯にシェアコードが入っており、これをサイトで入力することで、どこの誰から渡ってきた本なのかが見える仕組みになっています。「トレーサビリティ」ってやつですね。
で、私の手元から旅立った1冊の本がなんと、すでに7人の方に渡っています。これもひとえに、「ツナギスト」の小菅さんに本をシェアしたら、その後のシェアリストをメールしてくれたからです。
おかげで、本の感想やお互いのやっていることを共有することができました。

以下、本の旅の流れを紹介しますね。

株式会社空気読み 跡部徹(私)からスタート

Good News Project代表兼日本愛妻家協会イベントプロデューサー 小菅隆太さん
http://ameblo.jp/ryutk/

カラーと心理学(NLP)が学べるオフィスベルタ 若林眞弓さん
www.belta.jp/wordpress/

東邦大学医学部 田崎美弥子教授
http://www.shiseido.co.jp/doctor/seminar/2003_01_02.htm

株式会社SHIP 松浦理恵さん
http://ameblo.jp/shipr/

行動派産科医 竹内正人先生
www.takeuchimasato.com/

株式会社ASTRAKHAN 代表取締役 有澤卓也さん
http://business-plus.sakura.ne.jp/news/0911/81404.shtml

という状態です。
今後も本は旅を続けて行くと思いますが、繋がっていく中で面白いと感じたのは、全員が何らかのプロジェクトを行っている方々でした。仕事を通して気が付いた疑問点や、社会にあったらいいと思ったのに取り組んでいる方。仕事とは別であっても、社会的に必要だと思ったことや、こうなったらいいのに!ということに取り組んでいる方ばかりでした。
自分の人生を“主体的に”楽しくするためには、「プロジェクト」を持つというのが近道のようです。
熱中していることがある、企てていることがあると、自己紹介でも語ることがあります。そのため、初めて出会った人でも記憶に残り、こうやって人と繋がる機会が多くもてるというメリットもあります。
「主体的に生きろ」と言われても、漠然としていて何をしていいかわからなくなりますが、共感するプロジェクトに参加してみる、自分でプロジェクトを企画して共感する人を巻き込んでみる。こう考えると、動きやすくなるかもしれませんね。
関連blog記事
「シェア<共有>からビジネスを生み出す新戦略」に見る3つの消費者の空気。
http://kuuki-yomi.blogspot.com/2010/12/blog-post.html










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2011/01/13

ルールが壊れる時代の「最適化の危険性」

人生や時代には、サイクルや波がつきものです。
ある時代には絶対的だと思えたルールが、ある日突然無効になってしまうことがあります。

ちょうど、いろいろなところでルールが壊れる時代が来ています。以下のものはすでにルールが変化していますよね。
・国内マーケットvs海外マーケット
・マスコミvs在野論客
・広告vsリコメンド(機械的なものも、クチコミも含めて)
・出版社の取次ぎシステム、新聞社の販売店網vsネットでの配信プラットフォーム
などなど。

現時点から見たら、「今までが過大評価だったのでは?」という感じます。しかし渦中に、ルールが壊れることに備えて、次のアクションを取ることはなかなかできないものです。

世の起業家にも、大きく分けると以下の二つのタイプがいます。
・ルールが変化することを予測して、新大陸で勝負をかけることを考えるビジョナリスト型
・明確になっているルールに最適化するのが得意なフォロワー型

ルールブレイクが起きている2010年代のタイミングで考えると、前者のビジョナリスト型のほうが有利なタイミングでしょう。逆に、今危険なのは「最適化を得意とするフォロワー型」の人々だと思います。一度「しゃがんで」次のルールが見え始めたときに、全力で追いかけ始めなくちゃいけないですから。

「最適化している」ということは、ルールが壊れたときに今まで築いてきたものがほとんど無駄になってしまうでしょう。設備やインフラとなるネットワークなどを築いていたところほど、次の波に対応するのが困難になります。捨てる勇気も必要でしょうし、次に賭ける勇気も必要になります。人材なども必要とされる能力が変わってくるでしょうし。


「絶対的だと思えるものほど、崩れたときには当てにならないものはない」
ということを肝に銘じて、時代の波を乗りこなしていこうと思っています。

■蛇足
だからこそ、生物的に危険に備えるために「身軽」キーワードのものが流行しているのでしょうね。
断捨離、所持しない生活、体 etc.




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2011/01/11

TechWave主催英語プレゼン大会「1000 English Speakers」

私も裏方として企画をお手伝いしてきた「1000 English Speakers」が1月24日(月)に行われます。今日、TechWaveで告知されたので、このblogでもご紹介しておきます。


湯川鶴章さんが、企画趣旨として書いているように以下のような趣旨のもと、英語プレゼン大会を準備しております。
TechWaveの理念・目標は「世界との架け橋になって変革を起こす」。その一環として、世 界に向けて発信できるIT系の人材を育てて行きます。
「1000 English Speakers」は、英語でプレゼンテーションが出来る場です。こうした人材を1000 人輩出したいという思いから名付けられました。一番大事なことは、自分の作ったサービス・プロダク トの魅力を伝えることです。英語力を競うことではありません。世界に打って出たい、繋がりたいとい う熱意ある人の参加をお待ちしています。 

今回、10人の英語でのプレゼンテーションが行われます。中には、今回のプレゼンに向けて英語を勉強して臨む人もいます。そして、トップバッターは頓智・の井口さんです。井口さんは2008年のTechCrunch50で「セカイカメラ」を英語でプレゼンし、シリコンバレーで受け入れられました。そのプレゼンが我々を勇気づけてくれました。そのため、井口さんには審査委員でお願いしたのですが、プレゼンをやりたいということでトップバッターを引き受けていただきました。



Web業界の人もそれ以外の方も、刺激が欲しい方は是非「1000 English Speakers」に参加してみてください。プレゼン大会終了後、軽くピザとビールで懇親会もやりますので、ぜひお越しください。

あ、ちなみに、成り行きで当日司会をやることとなりました。もちろん、僕は日本語担当ですw



「1000 English Speakers」
日 時:2011年1月24日(月) 19時から22時(開場18:30)
場 所:品川シーサイド楽天タワー(東京都品川区東品川4-12-3)



りんかい線・品川シーサイド駅すぐ
1Fにイベント用の専用受付を用意しています。
参加費:1000円(登壇者・審査員と行う懇親会の費用として)
定 員:100名

参加申し込みページ:http://atnd.org/events/11656
ハッシュタグ:#e_spkrs

【出場者と演題】
1、Takahito Iguchi:About the social communication API called "domo"
2、Shun Fukuzawa:What is a community manager
3、Baiqiao.zhang:Sales traning for a new engieer
4、Naoaki Oishi:AppsBase
5、Shingo Sato:Parking Master: Borad Game for iPad
6、Haruyuki Seki:Open VRP: Open Vehicle Route Planner for Community Bus Services
7、Ryo Umezawa:Changing how we tweet
8、Tadayasu Sasada:GeoHex -- Change your world by hexagon!
9、Nobuhiro Hayashi:twistAR - new style communication tool -
10、Yuya Yokomura:Web communication thinking with the movie of “El Shaddai”

【審査員】
Serkan Toto (TechCrunch)
Jonny Li (Tokyo "Start-up digest")
Matthew Romaine (MyGengo)
Shinichi Takamiya (Globis Venture Capital)
Toshiaki Kanda (KNN NewsNetwork)
Ryota Matsuzaki (Rakuten)
Yukari Mitsuhashi (TechWave、techdoll) 
Tsuruaki Yukawa (TechWave)

なおプレゼンはUstreamでも中継予定です。
http://www.ustream.tv/channel/techwavejp
配信を手伝ってくれるスタッフも募集中です。(本田@okappanまで)





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2011/01/08

天気予報の本質的リニュアルになるか?TBS「ナニキル?天気予報」

天気予報のフォーマットって、何十年も変わっていないですよね。でも、社会構造の変化にあわせて「何のために見ているのか?」「何を知りたいのか?」というニーズは確実に変わってきていますよね。

一次産業に従事している人は気温や湿度の情報、降雨や日照、風速、風向きなどの基本データが必要だと思います。で、メイン視聴者だった会社員にとっては、そこにプラスして「傘を持っていくのか?」「コートやジャケットなどの上着は必要なのか?」が欲しい情報でした。この辺りは、今もコメントなどで追加していますよね。

で、いつの頃から追加されたのが「洗濯予報」。主婦にとっては、「今日洗濯物を干すべきなのか?」「いつ洗濯するのが効率的なのか?」を判断する情報ですよね。

で、番組見てないからなんとも言えないのですが、TBSでやっている「ナニキル?天気予報」ってもしかしたら、次の「ユーザーニーズに伴う天気予報のリニュアル」なのではないかとちょっと期待しています。(実は、今日知ったばかりで見ていません。)


マス向けじゃなく、ターゲットを絞って天気予報番組をやるはじめてのケースでは?
どちらにしろ、以前は会社員といえども、多くの人は画一的な洋服の中で、ジャケットを着るかとかコートを着るかなどある程度の判断で済んでいました。しかし、女性の場合、会社でも自由な服装で働く職業も増えてきたので、それだけの情報では足りなくなってきていますよね。

この番組のターゲットはしまむらが提供していることからも、学生中心なのだと思います。きっと何を売りたいのか?ベースの天気予報になっているんだろうな。。。どちらにしろ、ファッショントレンドをベースに何を着ていくか?のニーズに応えた天気予報ってどんなものになるのか、録画して確認してみることにします。

この番組が内容的に違っても、本質的に社会構造の変化に伴って、天気予報に必要な情報を変えていったり付加していくことは重要な視点だと思います。




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